「少し言いすぎた?」中学生になると数子のよき相談相手に

── 数子さんと別々に暮らし始めてからも、交流はあったのですか?
かおりさん:別居してからも、母とはよく会っていました。私は3歳で私立の幼稚園に入園しましたが、送迎を母がしてくれたこともありましたし、一緒に買い物に出かけた思い出も残っています。
── かおりさんから見て、数子さんはどのような人だったのでしょうか。
かおりさん:豪快でゴージャスな女性だと感じていました。幼いながらに「普通の人ではないな」とは感じていて…(笑)。ただ職業が「占い師」だと認識できたのは、中高生のころでした。当時の母はテレビ番組『ズバリ言うわよ!』と『幸せって何だっけ〜カズカズの宝話〜』にレギュラー出演していたので、放送後にはクラスで「かおりの伯母さん、テレビに出ていたね」と話題になったこともありました。
── かおりさんから、数子さんにテレビ出演の感想を言うことはありましたか?
かおりさん:ありました。というか、母から電話がかかってきて「今日の放送どうだった?」と感想を求められることが多かったんです。ときには「少し言いすぎたかしら」と、相手を気づかう様子もありました。
── 意外な一面ですね。
かおりさん:テレビでは「細木数子が厳しいコメントを言った瞬間」を切り出されてしまうため、「怖い人」とか「毒舌キャラ」というイメージが定着してしまいましたが、実際の母は「誰に対してもいい方向に導いてあげたい」という思いを強く持っている人でした。たまに会う人に対しても「ちゃんとご飯食べてるの?元気にやってるの?」と気づかっていて、とても愛情深い人だと感じていました。