ピンネタを磨き始めたら「歌」の道も見つかった

── もはや「仲直りをしたい」という気持ちはなくなった?

 

ほしのさん:はい。今まで仲直りするための作業を何十回とやって、結局うまくいかずに今があるので「もう一生寄り添えないかな」という感じで…。だからといって、解散したいわけでもないんですが…。自然な流れに任せたいというか、解散になったら仕方ないし、続くなら続けてもいいかなと。

 

ほしのディスコ
『R-1ぐらんぷり2020』では決勝進出を果たした

──「仲直りの作業」はどんなことを試したんですか?

 

ほしのさん:テレビ番組の企画で、お互いの不満を言い合いました。それでちょっと仲よくなったんですけど、その後にほかの番組で相方の不満を言う企画があって、テレビだからと芸人としてちょっと盛って話したら、それが火種になって再び仲が悪くなって…みたいな感じです。だから、最近は相方のエピソードしゃべる番組とかはできるだけNGにしています。精神的にもしんどいですし(笑)。

 

── ほしのさんは、少し前から歌などの個人でのお仕事も増えていると思います。それはあいなぷぅさんとの不仲も影響していますか?

 

ほしのさん:コロナ前くらいから「2人でやっていくのは無理かもな」と思うようになって。男女コンビの先輩がたも、最終的に別々の活動をする方が多いですし「それが男女コンビの宿命なんだ」と思って、ピンネタを磨きはじめたんです。2020年のR-1ではファイナリストになって、1人でも活動できる道を探していたときに「歌」も見つかったっていう感じですね。今はお互いがやりたいことも全然違うので、それぞれ1人でやっていけることがあれば、それがいちばんいいのかなと思っています。

 

 

コロナ禍で仕事が激減した2020年8月、ほしのさんは個人のYouTubeチャンネルに「歌ってみた」の動画を投稿。これが大きな反響を呼び、人生の転機となりました。今では複数の歌の動画が100万回再生超えとなり、歌うま芸人としてすっかりおなじみです。

 

PROFILE ほしのディスコさん

ほしの・でぃすこ。1989年10月23日生まれ。群馬県利根郡白沢村(現・沼田市)出身。2014年にお笑いコンビ「パーパー」を結成。2017年にキングオブコントで、2020年には『R-1ぐらんぷり』で決勝に進出。2022年には歌手としてメジャーデビューを果たす。

 

取材・文/髙木章圭 写真提供/ほしのディスコ