19歳年上の夫とふたりの子どもたちと暮らすイラストレーター・横峰沙弥香さん。最近、小学生の子どもたちの疑問や悩みに答える夫の発言に、数々の名言が散りばめられていることに気づいたそう。「歳をとりたくない」と言い出した息子に母としてアドバイスを送った横峰さんですが、そのあとの夫の発言がナイスすぎて、ちょっぴり悔しくなってしまったそうです。

「歳をとりたくない」と不安がる息子に母が伝えた言葉

2年ほど前、息子のまめ(愛称)が8歳くらいのころだったでしょうか。「歳をとりたくない」「死ぬのが怖い」などと突然言い始め、不安のあまり眠れない夜がたびたびありました。

 

横峰さん連載_第14回漫画1

私にも覚えがあります。歳をとることイコール死に近づくことだと考えていて、毎晩怖くて布団の中で泣いていたものでしたが、それだけ強かった歳をとることへの恐怖はいまやすっかり薄れている。

 

横峰さん連載_第14回漫画2
横峰さん連載_第14回漫画3
横峰さん連載_第14回漫画4

もちろん今だって死ぬことに対する漠然とした恐怖はあるのです。だけど歳を重ねることは単なる死への助走ではなくて「いつか来るそのときまで自分を楽しませるための時間」という認識に変わってきた気がします。

 

30歳を過ぎたあたりから子育てに仕事にと人生の充実が止まらなくなって、35歳くらいからはメンタルが図太くなって細かいことが気にならなくなり、40過ぎたらさらに脂がのり始め、人生の春ってここだったんじゃないかと思うほど毎日が楽しい。

 

だからまめにも安心して歳を重ねていってほしいと話をしましたが、こればっかりは体感でしか得られないものかもしれないので、のちのち後悔のないように日々を楽しみきって生きてくれればと思います。

結局おいしいとこを全部持っていったのは

そこにきて、夫の「50歳になろうというときに19歳年下の奥さんができて子どもも生まれて今が人生の春」というひと言がまめの心を思いきり軽くしたようで。

 

横峰さん連載_第14回漫画5
横峰さん連載_第14回漫画6

やはり最後はいつも夫が持っていくのだからと少し悔しくなりつつも、今現在自分が書き起こした夫のセリフをあらためて読み返してみると、こんなにポジティブな励ましはないなと感じます。

 

さすがレジェンド。

 

PROFILE 横峰沙弥香さん

よこみね・さやか。イラストレーター。長崎県出身、1984年生まれ。2015年、第一子誕生を機に、長男「まめ(愛称)」との日常を絵日記にしてインスタグラムに投稿を開始する。2017年に長女「ゆめこ(愛称)」が誕生。著書に『まめ日記』(かんき出版)、『まめ日和』(光文社)、『ちんちんぼうずのだいぼうけん』(KADOKAWA)、電子書籍『へたのよこずき1・2』(主婦と生活社) などがある。