新婚旅行で訪れたラスベガスで「ゲッツ」の原風景に出会い

── 2004年にご結婚され、ハワイで挙式されたとか。

 

ダンディさん:そうなんです。2005年1月に新婚旅行に行って、ハワイで式を挙げました。2009年に上の子が生まれる前まで、毎年正月に奥さんとふたりで海外に行っていたんです。奥さんがもともと旅行代理店に勤めていたので、いつも手配してくれていて。ハワイには会社の人も友達も誰も呼ばなかったんですけど、奥さんの友達が3人くらい来てくれたので、現地で合流して食事して。ハワイに3日いて、その後ふたりでラスベガスに行きました。

 

── 素敵ですね!

 

ダンディさん:いまだに覚えているのが、ハワイから夜の便でロサンゼルスまで行って、乗り換えてラスベガスに行ったこと。ラスベガスに到着したときは夕方で、飛行機が到着する30分ほど前からまわりが真っ暗なんですよ。そのとき、奥さんに「見て!」って言われて飛行機から窓の外を見たら、真っ暗の中にラスベガスの一帯だけ明かりがついていて。ラスベガスって砂漠の中にポツンと街があるんですよ。元々「ゲッツ」が生まれたきっかけも、アメリカ映画がすごく好きだったからなので、「これが本物のアメリカ、ラスベガスなんだ」って感動しました。あの光景は今も忘れないですね。

 

ダンディ坂野
旅先のシンガポールで「ゲッツ」するダンディさん

── 奥さんとは今でも仲よくされていますか?

 

ダンディさん:まあ、子どもがいるのでなんとか仲よしですね。なんでも「はいはい」って言うこと聞いてます。

 

 

自分のスタイルのお笑いを続けていたダンディさんに、36歳で転機が訪れます。それはたまたま舞い込んだ「マツモトキヨシ」CM撮影の仕事。そのときに用意された衣装が今のダンディさんのトレードマークになったのです。

 

PROFILE ダンディ坂野さん

だんでぃ・さかの。お笑い芸人。1967年生まれ。2003年「ゲッツ!」の一発ギャグで人気を博し、同年の新語・流行語大賞にノミネートされる。

 

取材・文/市岡ひかり 写真提供/サンミュージックプロダクション、ダンディ坂野