「名ばかり社長です」夫のサポートに徹する日々

── KONISHIKIさんの会社では、千絵さんが代表を務めています。

 

小錦さん:知り合う前から会社自体はすでにあって、途中で私が交代して代表に就きました。ただ代表とは名ばかりで、仕事はすべて夫が自分で決めています。海外の仕事が多く、英語が話せる夫が直接やりとりをしたほうが早いので。私はそのサポートをしている感じでしょうか。日本でのイベントに関する電話やメールはすべて私が対応しています。大変なこともあるけれど、自分の知らない場所へ行けたりと、貴重な経験もできるので、それはすごくおもしろいですね。

 

KONISHIKI
KONISHIKIさんの来日40年&還暦祝いパーティーを福岡で開催。100名以上の仲間たちが集った

── とくに印象に残っていることは?

 

小錦さん:これまで世界30か国ほどに行けたことは貴重な体験でした。アメリカでもいろいろな州に行ったし、ハワイはもう何度も行っています。

 

最近は、とくにアメリカでの仕事が多くなりました。というのも、現地で相撲の取り組みをする公演をしていて、そのショーがすごく注目されているんです。実際に土俵を持って行き、元力士の人たちが相撲をとって、夫が英語でそれを解説します。お客さんは「相撲ショー」を見ながらお寿司を食べたり、日本酒を飲んだりしています。相撲ショーは2019年にスタートして以降、アメリカ全土をずっと回ってきました。やっぱり海外の方は反応がすごくいいので、会場もわきますね。

 

── 千絵さんのこれからの展望は?どんな活動をされていくのでしょう。

 

小錦さん:今年も相撲ショーのツアーがアメリカであって、東海岸と西海岸の両方を回る予定です。私の役目は夫のサポート。夫の仕事はもちろん、健康をサポートしていく。これまでもそうでしたけど、これからも引き続きそこに徹していくつもりでいます。

 

 

小錦さんと出会い結婚して、夫の前向きな行動や言葉によって、自分のやりたかったことや新たな夢にも一歩を踏み出した千絵さん。昨年はパートナー間での臓器移植が話題になりましたが、今年で結婚21周年。公私ともに絆で結ばれた夫婦の人生は、まだまだ続きます。

 

PROFILE 小錦千絵さん

こにしき・ちえ。1月7日生まれ 東京都台東区出身舞台芸術学院 ミュージカル科卒業。KONISHIKIの妻であり、会社の代表でもある。シンガー、フラダンサーとしても活動。​現在はハワイアンライブ、イベント出演、KONISHIKI BBQイベント開催、CM・TV出演、フラワークショップを不定期にて開催している。

 

取材・文/小野寺悦子 写真提供/KP