家の近くでしか好きな赤ワインは頼まない理由は

── ところで現在63歳になられましたが、体調を崩したり更年期症状が出たりするようなことはありましたか?
斉藤さん:全然、見事なくらいずっと健康ですね。デビューして1回だけ仕事を休んだのは結膜炎になったときくらい。なるべく間食をしないようにして、食べたらすぐ歯磨きしているんです。歯磨きは時間をかけてていねいにやっているので、あとから何か食べたくなっても、また歯を磨くことを考えるとセーブしやすいんですよ。どうしても小腹が空いたときはコンビニでおにぎりとか買って食べちゃいますけど(笑)。でも、基本はとにかく食べたらすぐに歯磨き。だから、赤ワインが好きなんですけど歯にステインがつくじゃないですか。外食で赤ワインを頼むときも、食後にすぐ歯磨きしたいから、店から家にすぐ帰れる店を選ぶか、遠いなら赤ワインを飲まないです。ご飯を食べて何時間も歯磨きをしないまま過ごすことが、どうにも落ち着かなくて。歯のメンテナンスにも3か月に1回は行きますが、おかげさまで歯医者さんにも褒められますよ。
── では、美容のケアもマメにされているのでしょうか?
斉藤さん:日焼け止めはマメにしていますね。日焼け止めクリームをベッドの横やリビングなど、すぐ手に届くところに置いておいて、気づいたときに塗っています。夜から出かけるときは、目元は残し、頬から下の部分のファンデーションを乳液でいったん落とし、再度ファンデーションを塗り直しますよ。目元を落とすと大変ですが、頬から下だけファンデーションを塗り直すだけでも化粧ノリが変わります。
── いったんファンデーションを落としてから、再度下地から塗り直すということですか?
斉藤さん:私、下地は塗らないんです。あまりよくないかもしれませんが、化粧を落とすときはクレンジング専用のもので落とさないで、普通の洗顔だけで落としますし、化粧直しは乳液だけでサッと落とします。そのかわりしっかりすすぎはしているので、特に肌のトラブルもないですね。顔の近くで言うと、首のシワもないほうだと言ってもらえますが、昔から枕の高さが5、6センチと低い枕が好きだったんです。美容を意識してやっていたわけじゃなく、たまたま低い枕が好きだっただけですが、旅館に泊まっても枕が高いときはタオルを折り畳んで枕がわりにしていました。
── その結果が今ですね。また、髪の毛を自分で切ることもあるそうですね。
斉藤さん:美容院もほとんど行かないですね。メイクさんにときどき切ってもらいますが、髪の毛が短いからか、すごく伸びるのが早く感じるので、自分で合わせ鏡を見ながら切ることも多いです。私は髪の毛がペタッとしやすい部分や、毛量が多いところ、少ないところがある程度わかっているし。白髪はほとんどないので、自分で隠せる程度。美容院で白髪染めをしたことが1回もないんですよ。
今は、ある程度時間が自由に使えるようになったので、美容に気をつけつつ、今まで通り周りの方々といい関係を築きながら日々過ごせていけたらいいなと思っています。
PROFILE 斉藤慶子さん
さいとう・けいこ。1961年生まれ。宮崎県出身。82年大学在学中にJAL沖縄キャンペーンガールに選出されて芸能界へ。モデル、俳優、タレント、番組司会など幅広く活躍。現在は1児の母。
取材・文/松永怜 写真提供/斉藤慶子