娘の宣言と妻の覚悟「ふたりは大阪へ行くことに」

── パパにとってはかなりの衝撃では?

 

ユカイさん:もうガンと来ましたね。年齢がいってから(48歳のときに)できた子どもだったからすごくかわいがっていたし、本当にパパっ子でね。娘が生まれた翌年に双子を授かって、妻が彼らのめんどうにかかりきりになって、それでますます娘との距離が近くなったのもあります。寝るときも、お風呂に入るときもいつも一緒でした。

 

ダイアモンド☆ユカイと長男・次男
一緒に暮らす双子の息子たちと中学校の入学式前に

でも、あるとき、ずっとこのままだとちょっとマズイなと思って。娘は成長が早かったので、小学校5年生くらいからぐんぐん背が伸びていって、いまでは170センチ以上ある。なので、「一緒にお風呂に入ろう」と娘が言っても、「今日はちょっと仕事をしなきゃいけないから先に入ってくれない?」なんて言っては、少しずつ遠ざけるようにしていったんです。そうしたら思った以上に早く自立しちゃって、ひとりで何でもやる子どもになって。

 

当時は小学生でまだかわいい時期だし、娘と一緒にいるだけでもうれしくてね。この時期がそう長くは続かないだろうなと思ってはいましたよ。でも、中学くらいまでは一緒に遊びに行ったりできるかなと、そんな想像をしてたのだけど。もう遠くに行っちゃうんだと思って。さらに娘だけではなく、妻が「私も一緒に行きます!」と言い出したから、もうダブルショックですよ。でも、栄養管理や生活にしても、誰かが娘のめんどうを見なければいけない。大阪にひとりで行かせるわけにはいかないから。「それはそうだよな」とは思うけど…。

 

── 最終的にお嬢さんの夢を優先したと?

 

ユカイさん:だけど、すぐには返事ができなかったよね。双子はまだ小学生で、ただでさえこんな不器用な男がどうやってひとりでめんどうを見るんだと、ちょっと考えさせてくれと言って。どうしようと悩んだけれど、娘も妻も決意が固かった。覚悟を決めて送り出すしかない。ただ、やっぱり家事は妻が中心にしていたから、後を任されても何をどうしたらいいかわからない。妻にひとつずつ教わって、娘たちが関西に行くころにはひと通り覚えた感じです。