40代、新しい目標のために

「こねこフィルム」より

 

── SNSで大バズリ中の映像制作ユニット「こねこフィルム」のショートドラマにも参加されていましたね。お芝居をされるのは久しぶりだったそうですが、いかがでしたか?

 

小日向さん:「ブランクがあるから難しいかもしれない。うまくできなかったらどうしよう…」と、初めはものすごく緊張していたんです。でも、いざ現場に入ったら、そんな不安は一気に吹っ飛んで、ワクワクしっぱなしでした。カメラの前で演技をすることが、ものすごく楽しくて、うれしさと喜びで胸がいっぱいに。「私はお芝居の仕事がこんなに大好きだったんだな」と改めて気づかされました。

 

──「コンビニ店員の元カノ役」はいい味出してました(笑)。「こねこフィルム」への出演は、どういった経緯で?

 

小日向さん:実は、マリリン役の赤間麻里子さんとは、もともと10年来のお友達なんです。2007年に『Job&Baby』という主演舞台に出演させていただいて以来、間が空きながらも、ちょこちょこと連絡を取りあっていました。偶然SNSで「こねこフィルム」を知り、「これ、おもしろいね!」と本人に連絡したことがきっかけで、出演させてもらうことになりました。

 

── そうだったのですね。反響はいかがでしたか?

 

小日向さん:ママ友たちから、「見たよー!」とたくさん言ってもらえて、「こねこフィルム」の人気を実感しました。撮影の方法もユニークなんですよ。基本的にTVや映画は「横型」の画面で撮影しますが、こねこフィルムの動画は、スマホの小さな画面で見ることを前提にしているので、撮影も「縦型」。画面からはみ出ないように立ち位置に気を付けながら演じる必要はありつつも、和気あいあいと、熱量の高い現場でとても楽しかったです。勉強になりましたね。

 

── 今後の目標を聞かせてください。

 

小日向さん:まずは、目の前のお仕事に一生懸命向き合っていきたいですね。

 

それと、韓国ドラマや映画が大好きで、日頃からよく観ているのですが、なかでも、『サイコだけど大丈夫』とか、『椿の花咲く頃』に出演されている、オ・ジョンセさんという俳優さんの大ファンで。最近だと『Mr.Plankton』など、多数のドラマや映画に出演されている俳優さんなのですが、とにかく演技が素晴らしくて、毎回感動しています。ドラマや映画がきっかけで、韓国のカルチャー全般に興味を持つようになり、ほのかな野望として、「韓国と日本を繋げるような何かが出来ないか」と、新しい目標のため、40代からのチャレンジとして、韓国語を学び始めました。検定を受けたり、塾に通ったり、試験勉強をする息子の横で私も勉強したり、学生に戻ったような気分を楽しんでいます。(笑)

 

PROFILE 小日向しえさん

こひなた・しえ。1979年生まれ、東京都出身。15歳でファッション誌『装苑』の表紙にてモデルデビュー。女優・歌手として映画、ドラマ、バラエティなど多くの番組に出演。

 

取材・文/西尾英子 写真提供/小日向しえ