薬剤師や実業家として活躍するかたわら、漫画家の顔ももつB.B軍曹さん。夫である通称・髭さんとの日常を描いたエッセイ漫画が、インスタグラムを中心としたSNS(@b.bgunso)で人気です。毎回注目を集めるのが、髭さんのスーパーポジティブな会話術。B.B軍曹さん本人も、会話のなかでネガティブモードに陥りそうなとき、いつも髭さんのひと言に助けられるといいます。
正直プレッシャーな話題にネガティブになりそうなときは
── 親や友人とのちょっとした会話の最中に、「その話題、答えいくいんだよなぁ」と感じることはありますか?
B.B軍曹さん:ありますね。特に結婚や子どもに関する話題は、どう答えたらいいのか迷うことが多いです。「まだ考え中なんだ」と答えるのも気が引けるし、かといって話を広げる気にもならない。そんなときはまず「どうして相手はその話を振ってきたんだろう?」と考えます。私の答えを聞きたいんじゃなくて、(相手が)自分の体験を共有したいのかもしれない。そう思うと、気持ちが少しラクになります。
── たしかに、相手は何げない会話のつもりだったりするかもしれません。とはいえ、結婚や出産に関する話題となると、それぞれの家庭で考え方は異なります。そこをツッコまれるとプレッシャーも感じてしまうことも…。
B.B軍曹さん:正直、プレッシャーを感じたことはあります。でもいつも、「人それぞれのタイミングがあるよね」と思うようにしていて。私が選ぶ道は、私自身が納得できればそれでいいはず。髭(夫)にも「ほかの人の人生はその人のものだし、私たちは私たちでいいんだよ」と言われたことがあり、救われた気がしました。そんなふうに思える人が身近にひとりでもいると、ちょっと肩の力が抜けますよね。
決して相手を否定せず、自分のスタンスを伝える
── 夫である通称・髭さんは、作品にもよく登場しますよね。ついネガティブに受け取りがちな会話も、髭さんのひと言で一変するエピソードが痛快です。
B.B軍曹さん:私も髭の切り返しには毎回驚かされます。以前、友人に「子どもはまだ?」と聞かれたことがあったのですが、髭はサラッと「人生のフルコース、今はまだ前菜を楽しんでるところ★(笑)」って答えたんです。そのひと言で場がなごみましたし、「そういう考え方もアリだよな」と思えました。髭の言葉って、相手を否定せずに自分のスタンスが明確に伝えられるんですよね。夫ながら本当に尊敬します。
── まさに「髭語録」ですね。フォロワーさんからも多くの声が寄せられています。
B.B軍曹さん:「髭さんの言葉で気持ちがラクになりました」ってメッセージをいただくたびに、私まで元気をいただいています。髭はいつも「正しいことを言おう」とするんじゃなく、「おもしろいことを言おう」としていて(笑)。それが相手を傷つけず、自然にポジティブな空気をつくる秘訣なのかもしれません。
短所をネガティブにとらえず、プラスの視点を持つ
── B.B軍曹さんご自身はポジティブとネガティブだと、どちらのタイプですか?
B.B軍曹さん:私は完全にネガティブなタイプですね。気にしいで、考えすぎることもしょっちゅう。でも髭は、そんな私を否定せずに、「ネガティブな視点も大事だよ。慎重だからこそ見えるものがある」って言ってくれる。そう言われて初めて、自分の性格を受け入れられるようになりました。「ものは考えよう」とはよく言ったものです(笑)。
── ネガティブに寄りがちな性格を短所ととらえず、プラスな視点で見ている、と。
B.B軍曹さん:髭と出会うまで、私は「頑張らなきゃ」と自分を追い詰めながら毎日を送っていました。でも彼が、「頑張らない選択をしても、ちゃんと人生は進んでいくんだよ」と教えてくれたんです。それからは、できていない自分を責めるより「どうやったら楽しく過ごせるか」を考えるようになりました。ひとりでは気づけなかった、大切なことです。とはいえ、私の口癖は「頑張らなきゃ」なので、うまくバランスをとって今後の活動に活かしたいです。