高校3年生で芸能界デビューを果たし、お笑いタレントとしての活動をスタートした広川ひかるさんですが、当初はアイドルを目指していたそうです。どのような思いで芸能界を目指し、デビューに至ったのを伺いました。(全3回中の1回)
友人の言葉に影響を受け「私もテレビに出たい!」
── 芸能界を意識しはじめたのはいつ頃だったのでしょうか。
広川さん:中学生の頃から、「アイドルになりたい」と考えるようになりました。芸能界を目指すきっかけをくれたのは同級生です。友人が「アイドルになりたい」と言い出して「おもしろそう、私もアイドルになる!」という感じでした(笑)。当時は小泉今日子さんや松田聖子さん、中森明菜さんなどが活躍するアイドル全盛期。華々しくテレビで活躍する彼女たちをみて「私もテレビに出てみたい」と考えるようになりました。
とはいえ、私が生まれ育ったのは埼玉県の田舎町。歌のレッスンが受けられる養成所などはもちろんなく、オーディションを受けるために東京に行くのも大変です。両親に「オーディションを受けたい」と打ち明けたところ、「高校生になったらいいよ」と承諾を得ることができました。私が幼い頃から日本舞踊を習っていたこともあり、芸事に関しては理解のある家庭だったと感じています。
── 高校生になってからオーディションを受け始めたのですね。
広川さん:そうですね。高校に進学するとすぐに、オーディションを受けるために東京に出かけるようになりました。何より「東京」という場所に憧れていたので、オーディションがないときも毎週のように出かけては、原宿で洋服を買ったりして楽しんでいました。
オーディションを受けるうち、素人でも出場できるアイドルのものまね番組に出演できるようになりました。当時は、事務所に所属していない人でも出演できる素人向けの番組が多く制作されていて、私は高校1年生の頃から年に数回の頻度でテレビ出演できていたので、「自分のものまねがテレビに通用するんだ…!」と思っていました。その後、高校3年生のときにフジテレビ系の『発表!日本ものまね大賞』で優勝。事務所に所属し、芸能界デビューとなりました。
── 中学時代に目指していたアイドルではなく、「お笑いタレント」としてデビューした理由について教えてください。
広川さん:単純に「私には無理だ」と感じたからです。デビューする前に出ていた、素人向け番組の収録現場でアイドルを直接、目にする機会が何度かあり、彼女たちのスタイルのよさに驚かされました。「私とは顔も骨格もすべてが違う!」と衝撃を受け、早々にアイドルデビューを諦めたことを記憶しています(笑)。