タレントだけでなく実業家としても活躍する杉原杏璃さん。自身がプロデュースしている補正下着ブランドが大ヒットし、今年創業10期目に突入しました。(全5回中の3回)
私だからこそできる提案がある
── 芸能界の仕事をしながら、2014年には補正下着ブランド「ANDIPTER」「Andijur」を立ち上げました。経緯を伺えますか。
杉原さん:20代はグラビアの仕事をしていましたが、この仕事は「賞味期限」があるとずっと感じていて。20代後半に差しかかったときに、グラビアの仕事を別の形に生かすことができないか、考えるようになったんです。きれいな体を作るノウハウは人よりもあるはず…そこで思いついたのが補正下着のブランドを作ることでした。「いつまでもキレイな体でいられる下着」を作れないかと、いろいろな会社に提案したんです。
── オファーがあったわけではなく、杉原さんからの発信だったんですね。
杉原さん:そうなんです。自分でいくつかの工場に足を運び、提案したのですが…。最初は全然うまくいかず、6社くらいに断られました。グラビアアイドルのファン層は基本的には男性なので、私が女性に向けた下着を作っても需要はないと断られたことも。ようやく話を聞いてもらえたのが、現在も私のブランドの全商品を作っていただいている会社なんです。
── デザインやアパレルに関わる仕事の経験はあったのでしょうか?
杉原さん:まったくありませんでした。最初は、一緒に作っていただいている会社の下着のプロの方々に、おんぶに抱っこでした。素材や形のことなど、初歩的なこともなんでも聞いて、基本から教えてもらいました。素人ながらもプロの方に私の想いを表現してもらえるプロデューサーという形で関わらせてもらえたことは、本当に幸運だったと思います。試作などを繰り返したのち、30歳をすぎた頃に徐々に形になり、2014年に補正下着ブランド「Andijur」が誕生しました。