40歳のアニバーサリーで期間限定復活
── 2017年に発売されたDVDを最後にグラビアの仕事を減らしました。何か理由があったのでしょうか?
杉原さん:それまで年齢の壁を乗り越えてきましたが、グラビアの仕事を減らした理由は結局のところ「年齢」ですね。 2017年は、ちょうど35歳になる年でした。長く続けるのも美学だけれど、いいところで辞めるのもまた美学かなと、DVD発売を最後にしてひと区切りをつけました。それまでにグラビアでさまざまな経験をさせてもらって、満足いくほど関われたという想いもありました。
グラビアの仕事はどうしても若い世代がメイン。そもそも需要がないと写真集は出せませんし、グラビアの仕事は出来高制なので、毎月決まったお給料をもらえるわけではなく、撮影の回数によって変わります。
そんな厳しいグラビアの世界で35歳までできたことがとてもうれしかったです。みんなに長く愛していただけたので、辞めることに悔いはまったくなかったですね。
── 2022年に期間限定でグラビアに復活したのはなぜですか?
杉原さん:ちょうど40歳になる年だったので、「アニバーサリーとしてなにか残したい」と思ったのがきっかけです。以前と同じスタッフの方々と、同じような状況で撮影をしてみたいと思い、みなさんにお願いしました。写真集を発売すると、ファンの人たちが発売イベントなどに予想以上に来てくれてうれしかったです。前のDVDの発売から5年以上も期間が空いていたし、最近はブログの更新頻度も減っていたので不安もありましたが、「戻ってきてくれて嬉しい」「おかえり」と声をかけてもらえました。
── 体型維持など大変だったのでは?
杉原さん:私は基本的には老いにあらがわずに、そのときの体型を愛してくれる人に見てほしいと考えています。だから今回も40歳の自分を見てほしいと思い、撮影に挑みました。
── グラビア界に新風を吹かせ、歴史を塗り替えているところがすごいなと思います。次のアニバーサリーは45歳でしょうか?
杉原さん:それまで体が持てばまたやってみたいような気持ちますが、まずは、写真集を出すにも需要がないと出せませんから!需要があるならば、挑戦してみたいと思います(笑)。
PROFILE 杉原杏璃さん
すぎはら・あんり。1982年、広島県生まれ。グラビアアイドルとして数々の写真集やDVDを発売。自伝的小説『…and LOVE』も話題に。補正下着ブランド「Andijur」をプロデュース。資産運用にもたけており、30歳で資産1億円の、いわゆる「億り人」になる。著書『…and LOVE』(双葉社)、『マンガでよくわかる資産運用1年生 』(かんき出版))を発売。
取材・文/酒井明子 写真提供/杉原杏璃