結婚、出産、競技復帰などを経て…

馬淵優佳

── 結婚、出産、二度目の競技復帰と引退、そしてオーストラリア移住といろいろな経験をされてきたなかで、ご自身のなかで変わったことはありますか?

 

馬淵さん:変わったことは強くなったなと。いろいろな面において強くなったと思っています。結婚前までの私はすごく小さい世界というか、固定概念の中で生きてたなと感じていて。

 

でも、結婚、出産を経ていろんな人に出会って刺激をもらい、私の世界はここだけなのかなと思っていたところから選択肢を広げてみたら、自分の可能性がすごく見え始めました。「どうせ無理でしょ」と自分のなかで完結するのではなく、いろんな人に相談したりとか、どうしたらできるようになるかっていうのをすごく考えられるようになり、精神的に強くなったなと思います。

 

── 逆に変わらなかったことはありますか?

 

馬淵さん:変わらなかったところは真面目さかな、自分で言うのもなんですけど(笑)。これだと思ったら、脇目も振らずに突っ走ってしまうのは変わらないなと思います。それが大変なときもあり、自分に対して過度に厳しくなり、しんどくなるときもありますが、それがあるからこそ頑張れているところもあるので、良くも悪くも、かな。

 

そのあたりは子どもたちも似ていて、ひとつのことをやると決めたらそれをしっかりやりたいっていう気持ちがあるみたい。自分に似てくれて嬉しい部分でもあります。

 

PROFILE 馬淵優佳さん

まぶち・ゆか。1995年生まれ。兵庫県宝塚市出身。水泳の飛び込み選手として数々の国際大会に出場する。2017年5月に水泳選手の瀬戸大也と結婚し、同年11月に引退した後はスポーツコメンテーターやタレントとして幅広く活躍。2人の子どもを出産し2021年末に現役に復帰。2024年の2月に引退した。


取材・文/平岡真汐 写真提供/馬淵優佳