芸能界に戻るよりも自分らしい新しい夢に向かって
── とても大きな夢ですね。ちなみに、芸能界への復帰などは考えていないのでしょうか?
原口さん:正直なところ、需要がないと思っています。テレビに出ていたころは少しでも目立つように、前に出ようとしていました。それに、競争の激しい芸能界で生き残ることは、本当に大変ですし、素晴らしいことだと思います。
観ている人を楽しい気分にさせたり、忙しい毎日を乗りきる活力を与えたりできる素敵な職業です。でも、芸能界で活躍する以外にも、社会のためになったり、人を笑顔にさせられることはたくさんあります。
じつは四男が生まれて少し経ったころ、社会とのつながりがほしくて、実家の家業の手伝いをするようになりました。働きはじめた当初は、社会の一員として何かの役に立っているのがとても嬉しかったんですが、1年、2年と経ち、子どもが大きくなるにつれて私の生活スタイルも変わっていき、早上がりやお休みをいただくことが増えました。
すると、休みがちになったことに対して、少しずつ後ろめたさを感じるようになって。
それに日中は仕事に出ているので、家事も進まないし、夕飯を作る時間がないとスーパーのお総菜ですませることも。せっかく稼いだお給料が総菜代に消えていく、悪循環になっていると気づいたので、思いきってお休みをいただくことにしました。
そうしたら、掃除・洗濯・料理などの家事をきちんとこなせるようになったんです。そして、余った時間は自分のために使おう。そのために、何かやりたいことを見つけようと思うようになりました。
── それが中型免許と食品衛生責任者の資格だったんですね。
原口さん:私は昔から誰かの喜ぶ顔を見るのが好きで、そのためにグラドルとしてやれることをしてきました。いまは、家族やまわりの人たちが喜ぶ顔を見たいんです。
原口家の家訓は「一日一笑(いちにちいっしょう)」です。家族みんなが笑顔で楽しく過ごせることが、私の一番の幸せです。
PROFILE 原口めぐみさん
はらぐち・めぐみ。1984年、埼玉県生まれ。タレント、女優。高校1年生でグラビアアイドルとして芸能界デビュー。様々な特技を持ち、モノマネ番組やバラエティー番組で活躍する。2010年にモノマネ芸人の原口あきまささんと結婚して、現在は4人の男児のママ。
取材・文/安倍川モチ子 画像提供/原口めぐみ