現在4歳の長男と1歳の次男を育てる高橋ユウさん。日々直面する子育ての悩みについては、夫の卜部弘嵩さんと一緒に試行錯誤の連続だといいます。(全4回中の4回)

子育てに奮闘する日々

2022年12月に第2子を出産!
2022年12月に第2子を出産!

── 最近、子育てをするうえでどのような悩みがありますか?

 

高橋さん:最近は長男がいろいろおしゃべりが上手になり、「スクールに行きたくない」「頑張れない」「恥ずかしいもん」など、自分の気持ちを言うようになってきたんですよ。そのときにどんな声かけをしてあげたらいいのか悩みますね。

 

── 今はどのように?

 

高橋さん:「頑張らなくてもいいんだよ、毎日スクール行くだけで、本当にすごいんだから」と伝えています。私も父から同じように「頑張らんでええで」と言葉をかけられて、それで心が救われていたので。それでも、息子は「やだー」と駄々をこねることもあるんですが、素直にスクールに行ってくれることが多いです。

 

あとは息子の楽しみを提案しています。「今日頑張って、明日も頑張ったら、その次は電車に乗りに行こう」と。長男は電車が好きなので喜んでくれていますが、もう少し大きくなったら違う接し方も必要だなと感じますね。

 

── 元格闘家で夫の卜部さんはどのように息子さんと接しているのですか。

 

高橋さん:夫も息子に対して「頑張らなくてもいいよ。とりあえずスクールに行ってみようよ」というスタンスで、基本的には私と同じです。いっぽうで、私と違うところもあるんですよ。

 

たとえば、少し前の話ですが、以前長男が通っていたスクールでお友達と遊んでいたときに下唇をケガしてしまったことがありました。遊びのなかでケガをするのは仕方がないことなのですが、夫は「本当に偶然だったのか?お友達に背中を押されたんじゃないのか?」と気になっていたようです。

 

そこで私がいない間に夫が長男に「正直に話してごらん」と聞き出していたようなんですね。結局、お友達に背中を押されてケガをしたことがわかって、それを聞いた夫は「やられたなら明日、やり返してこい」と。

 

長男を出産した直後の記念ショット
長男を出産した直後の記念ショット

── それを聞いて高橋さんとしてはどう思われたのでしょう?

 

高橋さん:やり返すのはやめて!と思いました。でも、夫の気持ちもわかるんですよ。夫としてはやられっぱなしの精神ではなく、「やられたらいつだって、俺はやり返せるんだぞ」という精神を教えたいようなので。だけど、長男は繊細で優しいタイプなので、その塩梅を伝えることは難しいなと感じます。

 

次男はまだ1歳でやんちゃなタイプ。どんどん突き進んでいくのでケガも多いんですよ。この先、兄弟の性格やタイプによって伝え方なども考えていくことになりそうですね。

両親がしてくれたことを子どもたちに

愛情たっぷりにすくすく成長中!
愛情をたっぷり受けてすくすく成長中!

── 子育てをするうえで、ご両親の子育てを参考にされることは多いんですか。

 

高橋さん:はい。よく参考にしています。先ほどの「頑張らなくてもいいよ」という声かけもそうですが、他にも両親が私たち4人の子どもたちにしてくれたように、私も息子たちを褒めて愛でまくっています(笑)。

 

たとえば子どもたちが寝る前に、「(長男・次男の名前を呼びかけながら)あなたは強い、カッコいい、やさしい、スペシャル」と伝えているんです。

 

あとは、私が両親に対して絶対的な味方だと感じていたように、息子たちが外の世界で迷ったことがあったとしても、家には絶対的な味方がいると感じてほしいですね。だから、家に帰ると明るいな、ホッとするな、という家庭をつくりたいんです。

 

母が子どもたちとダンスをしていたように、私も子ども向けの歌番組の音楽に合わせて全力で踊っているんです。すると、息子たちは嬉しそうに見てくれるんですよ(笑)。ただ家事をしている姿だけでなくて、そういう一瞬一瞬を楽しんでいる「母」としての姿も息子たちに伝わったらいいなと思いますね。

 

── ちなみに高橋さんのご両親はどのように子育てをされていたのでしょう。

 

高橋さん:これが不思議なもので、きょうだいはいつも「自分が一番愛されている」と思っていると思うんです。思い返せば、両親は私たちきょうだい一人ひとりのそれぞれの時間を大事にしてくれていたなと。だから、「私だけが両親に見てもらえなかった」という感覚はありませんでした。

 

── なるほど、親の愛情のかけ方が上手だったからこそ、きょうだいの仲もいいのでしょうね。

 

高橋さん:そうかもしれませんね。両親はきょうだい同士で比べることはしませんでしたから。「みんなすごい」という感じで接してくれていました。だから、次男が生まれたときは、長男が寂しくならないように「長男の時間を大切にしないと」と思っていたんです。でも今は次男も大きくなってきたので、これからは兄弟それぞれとの時間を大切にしたいなと思いますね。

パーフェクトは無理、頑張る自分を褒めて認めたい

姉と第二の故郷・フィリピンへ
姉と第二の故郷・フィリピンへ

── 現在、子育てとお仕事のバランスはいかがですか?

 

高橋さん:お仕事をしているときは子育ての息抜きをしているなと感じますし、その逆も同じです。

 

実は先日、姉とフィリピンへ旅行に行ったんです。以前なら子どもを残して旅行に行くなんて考えられませんでした。しかし、次男が生まれ、昨年あたりから自分の見たい世界ややりたいことも大切にしたいと感じるようになったんですね。

 

例えば、訪れた先がすごくいい場所であれば、今度は子どもたちを連れて行きたいと思うし、その景色を見せてあげたい。そうすることで子どもたちの世界をより広げられますから。また何よりも、親がやりたいことを我慢している姿よりもやりたいことを楽しんでいる姿を子どもは見ていると思うので。

 

── 子どもは大事、だけど自分の気持ちも我慢しない。そのバランスを見つけることが大切になりそうですね。

 

高橋さん:そうだと思います。だから両方をパーフェクトにこなすことはできなくてもいいんじゃないかなと。実際に私自身できていないことばかりですから。「まあいっか」と肩の力を抜いて考えられるようになって気持ちが楽になりました。

 

それよりも完璧ではなくてもいいから、家庭もやりたいことにも頑張って向き合っている自分を否定せず「偉いね、頑張っているね」と認めて褒めてあげながら過ごすようにしています。

 

── 素敵なお話をありがとうございます。これからやってみたいことはありますか?

 

高橋さん:お仕事の話でいうと、今は子どもたちとの生活が中心のため、同じような環境の人たちにも自宅でセルフケアができるような商品づくりに挑戦してみたいと考えています。

 

あとはもっと世界を広げたい。家族と一緒にいろんな世界を見てみたいです。旅行だけでなく、例えば夏休みを利用して短期間で子どもと一緒に留学するのもいいんじゃないかなって。私自身、留学してみたいという想いを持ったまま大人になったため、子どもと一緒に留学もできるんじゃないかと最近考えています。そういうふうにいろんな土地に行って自分や家族の視野を広げていけたらいいですね。

 

高橋ユウさん
高橋ユウさん

 

PROFILE 高橋ユウさん

1991年1月19日生まれ 滋賀県出身。モデル・タレント。『Cawaii!』の専属モデルを経て、テレビドラマ『仮面ライダーキバ』、ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』シリーズなどで女優としても活躍。2018 年にK-1元世界王者のト部弘嵩選手と結婚し、現在は二児の母として子育てと仕事を両立している。 バラエティー番組等に多数出演するほか、コメンテーターや YouTubeでも活躍中。

写真提供/高橋ユウ