55歳のときに31歳の夫と再婚した藤あや子さん。2017年の再婚から7年目になり、夫婦でどんな変化があったのでしょうか。(全5回中の3回)

いいところを見せたいと思って

── 藤さんは2017年に24歳年下の旦那さんと再婚されましたが、旦那さんに対して年齢差を感じることはありますか?

 

藤さん:結婚する前はありましたが、一緒に暮らしていく中で夫の方が大人だなと感じることが多く、今はまったく年齢差を感じません。夫は何かあっても全然動じなくて、私の方がすぐに慌てちゃったりするので、子どもですよ。私はついつい細かいことを考えたり気にしたりすることが多いんですが、夫はそんな私を見て「目先のことばかり言っても仕方がないんじゃない?」と言い、心に余裕を持つことを教えてくれました。

 

── では、二人の関係性はいかがですか?たとえば二人でお出かけする時はどちらが決めることが多いですか?

 

藤さん:私が率先して「あそこ行きたい」「ここ行きたい」って言いますよ。「天気がいいから遠出したいな、山梨はどう?お蕎麦食べに行こう!」と突然連れ出したり。この間は夫が群馬県から取り寄せたパンを食べていて、すごく美味しい!と言うので、それなら群馬へ行ってみようと誘いました。考えたら私ばっかりですね。千鳥のノブさんおすすめのパワースポットへ行ったこともありました。

 

── 家事に関しては役割分担などありますか?

 

藤さん:料理は基本的に私が担当していますが、夫は洗い物やゴミ捨ては担当してくれていますよ。特に洗濯物は驚くほどきっちり畳んでくれるんです。いつも「すごい!」「ありがとう」って言いながら夫を育てています(笑)。

 

でも、結婚当初は私が全部やっていました。いいところを見せたいって頑張ろうとするし、今まで全部ひとりでこなしてきたので、人に甘えるのが苦手だったんです。ただ、結婚後はさらに頑張りすぎて腱鞘炎になってしまったことも。

 

実は私が大の料理好きで、結婚前から頻繁に大量の料理を作ってはスタッフやご近所にも振る舞っていたんです。でも結婚後はさらに張りきってしまったのか、手首に違和感を覚えるように。病院へ行ったら先生から何か重い物を持ったのではと聞かれたものの、思い当たるのは中華鍋ぐらい。それをお伝えしたら、原因はそれですと。中華鍋だけでこの痛め具合は、レストランの料理長レベルだったそうで、「優しく使ってあげてくださいね」と言われました(笑)。

 

それからは人に頼ることも覚えた方がいいのかなぁと夫にお願いしていますし、夫も快く引き受けてくれてありがたいです。こんな風に人に素直に甘えられるようになったのは、結婚して私が成長した面ですね。

 

還暦を機に始めたギター

── ちなみに旦那さんに「ちょっと休みたいな~」と言われたことはありますか?

 

藤さん:それがないんですよ。私も「疲れない?」って聞いたことあるんですが「疲れない」ってきっぱり。お義母さんにその話をしたら、中高大とずっと運動部の厳しい世界にいたけれど、今まで一度も弱音を吐いたことがないと言っていたので、元々我慢強い人なんだと思います。

 

生活だけではなく、仕事のサポートもしてくれているのですが、私だったら「もう嫌っ!」って逃げ出しているかも。夫は一回もノーと言ったことがないですね。本当に偉いと思います。感謝しています。

 

強いて言えば私がいつもバタバタしているのはちょっと気になるみたいですよ。たとえば朝からスタッフやみんなのお弁当作るためにあたふたしていたり、お友だちとご飯食べに行く時も「ご飯はどうする?作ろうか?」なんて聞くと、「いいから、いいから、ゆっくり行ってきて」って言われます。もう少し優雅に余裕をもって動いて欲しいようです。