海外初体験の母親を連れてのイタリア旅行。しかも期間はたったの2日!?何かが起きないはずがない!イラストレーターのなかきはらあきこさんが家族との珍道中を綴った注目のコミックエッセイ『たった2日でイタリア旅行』をお届けします。
「私たちが何したって言うのよ」温厚な母の怒りの動線に火がついた「裕福な家じゃないのに」
母の突然の思いつきから始まった、たった2日のイタリア旅行。初日は1日2回もスリの被害に遭いそうになりながらも、ローマ観光を満喫した3人。翌日はローマを離れ、ピサの観光に向かうことにしたのですが…、鉄道のホームを探しているうちに怪しげな男性に絡まれてしまいます。
なかきはらさんのチケットを奪い、記載された席まで勝手に案内したうえで「案内料10ユーロ」を請求してくる男性。そんななか、普段は温厚な母の叫び声で自体は一変したのです。
なかきはらさん姉妹が怪しい男性と言い合っている間に、母は鞄の中身を盗もうとする子どもたちと格闘していました。母の一括で蜘蛛の子を散らしたように逃げていったものの、母はいったいいつから警戒していたのでしょうか。
よくよく聞いてみると、ホームに着いたときから子どもの存在には気づいていたのだとか。手を振っても愛想がなく、それなのに着いてくる。しまいには鞄に手が入っている。これではさすがの母も気づきますよね…。
そのうえ目の前では娘が怪しい男性にお金を渡そうとしている。あまりの怒りに、普段は温厚な母も思わず叫び声をあげたのでした。
最初はどうなるかと思ったけれど、母は母なりに家族のことを考えて行動してくれていることが実感できた出来事でした。
PROFILE なかきはらあきこ
鹿児島県出身。娘2人と夫の4人家族。30歳の頃、脱サラしてイラストレーターに。コロナ禍にずっと描きたかった日常漫画を描き始めました。ブログ「なかきはらの腹ん中」では子供や夫婦の日常を描いています。日常のちょっと笑えるトラブルや何気ない気づきを発信中。
構成/可児純奈