お酒が好きで服が好き。「好き」を周りに発信することで、「やりたいこと」を次々に実現してく倉本康子さん。昨年にはYouTubeチャンネルもスタートし、自宅での晩酌風景も公開しています。今年50歳を迎える倉本さんに、どのような50代を歩みたいかを伺いました。(全3回中の3回)

「自分から仕掛けることを続けていきたい」

── 昨年YouTubeをスタートされましたが、きっかけはなんだったのですか?

 

倉本さん:コロナ禍で外に出る機会が減り「何かできないかな」と考えたのが始まりです。最初はInstagramで晩酌をしながらライブ配信を試みたのですが、かなり酔っ払ってしまって。翌日、事務所の副社長から「やめなさい」と注意されてしまいました。酔った私が下ネタなんかのNG発言をしてしまうのではと、配信を見ていた事務所スタッフはかなりハラハラしていたそうです(笑)。

 

その後、「YouTubeでやってみよう」と思いついたんです。もし私が泥酔して失敗しても、動画の編集作業でカットしてもらえるだろうと(笑)。動画編集は友人の娘さんにお願いして作ってもらっています。

 

初めは試行錯誤でしたが、一品料理を紹介する「ヤッコの晩酌」や、関東近郊を散策する「ヤッコの近旅」などカテゴリーを増やすうちに、「こういうジャンルも人気なんだな」と傾向が掴めてきたところです。そのうちまた、ライブ配信もリベンジしたいなと考えています。

 

2023年11月にYouTubeチャンネル「倉本康子チャンネル」をスタート(Instagramより)
2023年11月にYouTubeチャンネル「倉本康子チャンネル」をスタート(Instagramより)

── コロナ禍の外出自粛は飲食店へのダメージも大きく、行きつけの居酒屋の状況も心配されたのではないでしょうか。

 

倉本さん:そうですね。通っていたお店が閉店してしまうのではと、本当に心配していました。お店に見舞金を持っていったり、クラウドファンディングで寄付したり、できる範囲で応援し続けていました。国からの補助金が出ても経営が困難というお店の声も多く耳にしてきたので、コロナが明けたら「足繁く通おう」とずっと考えていました。

 

昨年あたりから、ようやく酒場に人が戻りつつあって「やっぱり人同士の交流はいいな」と再認識しているところです。居酒屋で人と人が楽しげに話しているところを見るだけで、涙が出そうでした。

 

今年は年明けすぐに震災があり、まだ現地では大変な方々もたくさんいることを思うと、外で飲んでいることを発信することを躊躇する気持ちがあるのも正直なところです。でも、被災していない私たちは元気でいないといけない、元気を被災地に届けなければいけないと思い、発信を続けています。この情勢だからこそ、今まで以上に元気に明るくやっていかないといけないなと思っています。

 

本所警察署の「一日警察署長」として客引き撲滅パレードに参加!(Instagramより)
本所警察署の「一日警察署長」として客引き撲滅パレードに参加!(Instagramより)

50代も好きなことを全力で!無事に60歳を迎えたい

── 今年50歳を迎えるとのことですが、どのような一年にしたいですか?

 

倉本さん:5の倍数が好きなので、50歳は「GO!GO!」という感じでより楽しく過ごしたいですね。この年になると、健康で元気でいられるだけありがたいです。元気に50歳を迎えられたことを祝って、親しい友人を招いてパーティーしようかなと思っています。40歳になる年は仲間内で「花魁道中しようか」なんて冗談まじりに話していたので、50歳になる時は十二単でも借りようかな、なんて妄想して楽しんでいます(笑)。

 

── 毎日元気に過ごすために心がけていることはありますか?

 

倉本さん:好きなことを全力ですることと、お酒を楽しく飲むことです。私にとってのお酒は、自分消毒と明日への英気を養うための大切な要素!毎晩の晩酌でメンタルのスイッチをオフにして、1日の疲れをリセットすることが、元気でいるための秘訣かもしれません。

 

50代になると更年期障害で悩まれる人も多いですが、私はまだ不調を感じていません。私の母も姉も、更年期障害にならずに年を重ねているので、私ももしかしたらこのまま…なんて淡い期待を抱いています。

 

ただ、人間ドックで定期的な健康診断は忘れずに行っています。先日は初めて自宅でできるがん検査「線虫N-NOSE」を試してみました。自分の健康を維持するためにも、検査の内容をより深めていく必要があるのかな、と感じています。

 

金時山登山の様子「今年も素敵な店との出会いに期待!」(Instagramより)
金時山登山の様子「今年も素敵な店との出会いに期待!」(Instagramより)

── 50代でやりたいことはありますか?

 

倉本さん:ここからの十数年が「人生の貯蓄期」だと考えています。お金もそうですが、人との交流や、いい居酒屋、お酒との出会いも大切に積み重ねていきたいです。70歳になったら、今のようにあちこち飲み歩きはできなくなると思うので、今のうちに手当たり次第やりたいことをやり、行きたいところに行って、無事に60歳を迎えたいと思います。

 

── YouTubeチャンネルの「ヤッコの近旅」では、関東を巡っていますが、今後行ってみたい場所はありますか?

 

倉本さん:国内では唯一「和歌山県」だけ訪れたことがないので、地元の美味しいお酒と肴を味わいに足を伸ばしたいですね。私の旅計画は、「行きたい居酒屋」を見つけるところから始まります。今年も素敵な店との出会いを期待して、たくさん旅していきたいと思います。

 

PROFILE 倉本康子さん

モデル、タレント。1974年、東京で生まれる。モデルとしてファッション誌や広告で活躍。お酒好き女子としてテレビ番組「おんな酒場放浪記」にレギュラーで出演。InstagramやYouTubeチャンネル「倉本康子チャンネル」ではお酒がらみの企画が盛りだくさん。

取材・文/佐藤有香 画像提供/倉本康子