ゆるい日常にちょっぴりシュールな笑いを盛り込んだ作風が人気のブンツーさん(@buntsu_e)。個性的なおばあちゃんがこれでもかと登場する彼女の作品「ピンク髪のグランマ」は、「おばあちゃんたちが強くて最高」「こんなおばあちゃんが身近にいてくれたら、心が楽になる」と共感を呼んでいます。

 

ブンツーさんが描く「周りを気にせず、自分の道を堂々と生きる」おばあちゃんたち。彼女たちの姿は、将来にぼんやりとした不安を抱く私たちの心をほっこりほぐしてくれます。強烈なおばあちゃんたちとともに、作品の魅力を紹介します。

 

物語は、主人公のヤマダサトミ(30歳)が地方転勤を機に、祖母と再会するシーンから始まります。

「今の仕事、将来が見えなくて…」弱気な孫にピンク髪の祖母が放った言葉

久しぶりに出会った祖母は、いわゆるステレオタイプの「おばあちゃん像」とは全く異なる様子。サトミは、「自分の将来は仕事じゃなく、どんなババァになりたいかで決めるもの」という祖母の言葉に感銘を受けます。

 

別の日、新しい職場にまだ馴染めないサトミは昼休憩を外でとることに。ランチをしようと思った公園で祖母と出くわします。


職場に馴染めず公園ランチに逃げたサトミ

公園で堂々と歌うおばあちゃんと、そのおばあちゃんと一緒に歌い出す人たち。サトミは、初対面でも打ち解けて合唱する彼女たちの高いコミュ力に圧倒されますが、そこから職場にとけこむきっかけをつかみます。

 

転勤してきた当初は、将来が見えず不安そうなサトミでしたが、祖母や個性的なおばあちゃんたちを考察するうちに、だんだん毎日が楽しくなってきた様子。

 

ある日、道で出会った見ず知らずのおばあちゃんに、“特殊な仕事”を任されたこともありました。

「大丈夫カワイイから」突然声をかけてきたおばあちゃんの狙い

強風でボサボサになった髪にショックを受けるサトミに、背後から「大丈夫、カワイイから」と突然声をかけてきた和服姿のおばあちゃん。不安そうな子たちに「カワイイ」と言ってまわる“仕事”をしているそうで、サトミはその仕事を地区ごと任されてしまいます。

 

この漫画にはSNSで「ババア最高!」の声が多数あがりました。もしこんなおばあちゃんがいたら、びっくりするけどうれしいですよね。

 

サトミが個性的なおばあちゃんたちの考察を通して、未来の自分をイメージしていく過程は、シュールだけどどこかほっこり。「将来が見えない…」と悩む気持ちをほぐしてくれます。

 

PROFILE ブンツーさん

漫画家・イラストレーター。ゆるい日常の話にちょっぴりシュール笑いを盛り込んだ作風が人気。漫画の更新やお仕事情報はXで発信。スズキさんと金曜の午後(isuta)、歯科衛生士の正直しんどい(1D)連載中。電子書籍『ピンク髪のグランマ』(C's Comics)好評発売中。

 

文/ちゃんと編集部