今年8月、24時間テレビ「イッテQ!遠泳部」の琵琶湖横断チャレンジで、最年少メンバーとして活躍した村山輝星さん(13)。亡き父の思いを受け継いで始めたトライアスロンや、「イッテQ!」メンバーとの絆を深めた琵琶湖チャレンジの舞台裏を伺いました。(全3回中の2回)
2歳で亡くなった父の思いを受け継ぎ、6歳からトライアスロンに挑戦
── 昨年は24時間テレビでトライアスロンに挑戦、今年は「イッテQ!遠泳部」として、番組レギュラーの内村光良さん、宮川大輔さんらとともに琵琶湖横断6時間リレーにチャレンジし、見事完泳されました。トライアスロンの練習はいつごろ始めたんですか?
村山さん:練習という練習はできていないんですけれど、両親が元々トライアスロンをやっていたので、その影響もあって、2歳から水泳教室に通っていました。小学校に入ってからは、毎年トライアスロンの大会に出るようにしています。
去年24時間テレビでトライアスロンに挑戦したんですが、その時身につけた泳法が今年の「イッテQ!遠泳部」で役に立ちました。
── 元々トライアスロンに取り組むようになったのは、2歳のときに亡くなったお父さんの遺言だったそうですね。
村山さん:遺言、というほどたいしたものではないんです。ただ、お父さんとお母さんが出会ったのもトライアスロンがきっかけだったと聞いています。お父さんはトライアスロンを通じた人との繋がりを大切にしていたみたいで、そういうつながりを含めて、私にトライアスロンをやらせたいっていう思いを、お母さんに託していたようでした。私はその思いを受け取り、トライアスロンを始めた、という感じです。
── プレッシャーに感じなかったですか?
村山さん:それはもちろん感じていました。お父さんはトライアスロンのコーチもしていたので、正直、重荷だなと思うこともありました。でも、昔から水泳教室に通っていたし、自転車にも頑張って乗れるようになったし、走るのはちょっと苦手なんですけど、挑戦するのは嫌いじゃないので、やるしかないなと思っていました。嫌々やっているというわけでは全然ないです。お父さんとお母さんの気持ちは、ちゃんと引き継ぎたいなと思っています。
自分に負けそうなときもメンバーの応援の声に助けられた
── 今回の琵琶湖チャレンジで大変だったことがあれば教えてください。
村山さん:練習はプールだったので、本番で初めて波のある状況で泳いだんです。琵琶湖は広いし、天気が味方してくれるかわからない、っていうのは事前に聞いていたので、ある程度波があることは予想していたんですけど、泳いでいる途中で急に波が高くなって、泳ぎながら焦っちゃって…。
それで、無駄にもがいて苦しくなったり、自分に負けそうなときが何回かあったんですけど、そのときに船の上からチームメンバーや、サブメンバーの(ロッチの)中岡さんやガンバレルーヤのお二人の応援の声が聞こえたりすると、「乗り越えなきゃ」って気持ちが生まれたんです。それで、頑張って腕がもげるぐらい泳ぎました。
反抗期の今「ほっといてくれる」母がありがたい
── 遠泳の練習や夏休みの宿題にそこまで頑張れたのは、何が支えになりましたか。
村山さん:毎日、必死にもがいていたっていう感じです…。宿題に関しては、やらないと終わらないっていう気持ちに迫られて、とにかくやっていた感じです。ただ、この夏すごく感じたのは、お母さんのありがたさです。お母さんは、いつも現場についてきてくれるわけではないので、時々「頑張ってるね」と言ってくれることも嬉しいんですけど、そっとしておいてほしいときにそっとしておいてくれるんですよね。そのありがたさを一番感じました。
── 素敵ですね…。
村山さん:そんな素敵なこと言うつもりじゃないんですけど(笑)。でも、私、今、本当に反抗期なので…普段はお母さんとぶつかってばっかりなんです。でも、私のことを一番長く見ている人でわかってくれているんだな、と思いました。
宮川大輔さんは「テレビで観る以上に情熱的な方」
──「イッテQ!」メンバーとのエピソードで、印象的だったことはありますか?
村山さん:本当にメンバーの皆さんが優しくて、元々「世界の果てまでイッテQ!」は大好きな番組なのでいつも観ているんですけど、皆さんテレビで見たまんまでした。ガンバレルーヤのよしこさんは、テレビに映っているときはツッコんでるところや変顔しているところを見るのですが、見えないところでいつも私のフォローをしてくれてありがたかったです。
チームの中では、ガンバレルーヤさんと私が女子組だったんですけど、3人とも温泉が好きなので、泊まった宿の温泉に一緒に入ったりしてとても楽しかったです。
宮川さんもテレビで観ている以上に、すごく熱血な方で、チームを引っ張ってくれました。中岡さんも、本番は頭に氷水あてながらずっと応援してくれていました。
── サブメンバーは炎天下のなか、船上から声を張り上げていて、大変そうでしたよね。
村山さん:応援のほうが大変だと思いましたし、声援を聞いてすごく感動しました。内村さんは病欠で練習の途中から参加されたんですが、内村さんが来てからはチームがギュッとまとまった感じがしました。みやぞんさんも泳ぐのでリーゼント率は少ないんですけれど(笑)、私に対していつも「輝星ちゃんはどう?」って話を振ってくれて、すごく優しいんです。藤井(貴彦)さん、高橋(恭平)さんも本当に優しく気づかってくれて、感謝しかないです。
PROFILE 村山輝星さん
2010年生まれ。5歳から芸能活動を開始。「えいごであそぼ with Orton」に4年間レギュラー出演したほか、24時間テレビ「イッテQ!遠泳部」で琵琶湖横断チャレンジに挑むなど、バラエティや舞台等多方面で活躍中。
取材・文/市岡ひかり 画像提供/村山輝星