au「三太郎」CMの桃姫役のほか、バラエティ番組などで人気のタレント・村山輝星さん(13)。元気なキャラクターで知られていますが、元々は人見知りな性格だったそう。デビューのきっかけや、「反抗期」だという現在の親との関係、これからの目標について伺いました。(全3回中の1回)

 

村山輝星さん

「知らない人を前にすると緊張するタイプだった」

── 何歳のときに芸能界デビューされたんですか?

 

村山さん:5歳です。きっかけは、小学校受験をするにあたって、自己紹介もできないぐらい恥ずかしがり屋な性格で、人前に出られなかったんです。それは直さないとな、とお母さんも思ったみたいです。

 

ちょうどそのときに「キッズ時計」(1分ごとに違った子どもが時刻を教えてくれるサービス)というサービスに写真を載せてもらったんですが、そこから今の事務所につながり、母も「いい勉強になるんじゃないか」ということで、劇団東俳に所属しました。

 

── 恥ずかしがり屋なイメージがなかったので意外です。

 

村山さん:保育園でも明るいキャラではあったんですけど、自分から率先して何かをやるっていうタイプでは全然なかったんです。知らない人を目の前にするとガッチガチに緊張しちゃう、みたいな性格だったので、スーパーの店員さんとお話しするときでさえ緊張していました。

 

村山輝星さん
9歳のころの村山輝星さん。笑顔がステキです!

── そんなご自身が変わるきっかけはあったんですか。

 

村山さん:ガラッと変わったっていうタイミングはないですけど、お仕事を通じて徐々に変わっていきました。

 

私自身、芸能活動を始めてからも、人前に出ることが得意というわけではないんです。なので、お仕事のときは毎回緊張するんですけど、慣れてきました。いろんな現場で回数を重ねれば重ねるほど学びがあって、臨機応変に対応する力を身につけなきゃなって思っています。


── 今は舞台やバラエティ番組など多岐にわたってご活躍ですが、特にどんなお仕事が楽しいですか?

 

村山さん:バラエティ番組の収録とか1日だけで終わる撮影もいろんなことを体験させてもらえるし、すごく楽しいんです。

 

でも、舞台やドラマとか、長期間かけて出演者さんやスタッフさんとの絆を育みながら取り組んでいくのが好きですね。みんなでひとつのものをつくり上げる、っていう感覚があります。

 

そういう意味では、先日の「イッテQ!遠泳部」も、共演者の皆さんと仲良くしてもらって、最後には目標達成できたので、本当に良い体験だったなって思いました。

思春期になり母とケンカ、でも「一番わかってくれる」

── 今年の4月に中学生になりました。悩みを感じていることはありますか?

 

村山さん:中学校に入ってから一気に環境が変わり、もう勉強に全然ついていけないです。

 

算数も数学に変わるし、図工も美術に変わるし、本当に全部ランクアップした感じで、すべてが難しくなりました。気のせいかもしれないけど教科書の文字も小さくなった気がして…。情報量が多くなって本当に大変です。

 

村山輝星さん
「ウェルカム!よきまるハウス」(Eテレ)ではパパ役としてレギュラー出演しています

── お仕事と学業との両立は大変そうですね…。

 

村山さん:もう必死ですよね。「暇を見つけたらやる」みたいな感じでやっています。ちょっとでも宿題を広げられるスペースがあったらやる、みたいな。

 

── 偉いですね。

 

村山さん:そうでもしないと、やっていけないので。小学校まではまだ何とかついていけたんですけど…。今はなんとかもがいてますね。

 

── そこまで努力できる原点はどこにあるんでしょうか。

 

村山さん:私、負けず嫌いな性格で、他人と競うわけではないんですけど、自分の立てた目標に届かないと悔しくって。自分で「ここまでは行きたい」と思っていたところに到達できなくて、後悔することも多かったんです。最近はあとから後悔したくない、という思いで頑張るようにしています。

 

── ちなみに、今は多感な時期だとは思いますが、お母さんとのご関係はいかがですか?

 

村山さん:私、生まれたときから反抗期みたいな感じで(笑)。ずっとケンカしているんですけれど、でも仲が悪いわけじゃなくて、いつでも一番わかってくれているのがお母さんだと思っています。

 

そんなこと言いながら、お母さんとケンカしているときは「私のこと、わかってないでしょ!」って怒っているんですけど…。小さいときにお父さんが亡くなっているので、ママと2人で過ごす時間が多く、ママ大好きっていうわけでも、大嫌いっていうわけでもないです。いい距離感を保てているのかな、と思っています。

 

村山輝星さん
俳優としても活躍する村山さん。ヒロイン役を務めたNHKドラマ「軍艦の子~よこすかクリーニング1946~」撮影中のひとコマ

この先の目標は「まだわからない」

── これからの目指す姿や目標はありますか?

 

村山さん:この先どうするべきなのかなっていうのは、すごく迷っていて…。私、元々将来の夢は「絵本作家」って言っていたんです。でも、絵本を描くためにはもっと勉強しないといけないし、もっと感性を磨く必要があると思っています。

 

女優さんをやるにしても、私より綺麗な人は他にもいっぱいいるから「女優さんを目指しています」って言っていいのかもどうかも、迷っていて…。

 

今まで仕事でたくさんの貴重な体験させてもらって、それが今後もできると思うと、すごく嬉しいんですけど…、先のことはまだわからないです。すみません…。

 

── 素直なお気持ちをお話しくださってありがとうございます。目の前のことを頑張っている輝星さんなので、これから素敵な夢が開いていくと思います。

 

村山さん:嬉しいです。ありがとうございます!

 

PROFILE 村山輝星さん

2010年生まれ。5歳から芸能活動を開始。「えいごであそぼ with Orton」に4年間レギュラー出演したほか、24時間テレビ「イッテQ!遠泳部」で琵琶湖横断チャレンジに挑むなど、バラエティや舞台等多方面で活躍中。

 

取材・文/市岡ひかり 画像提供/村山輝星