「伊万里」と聞いて、何を思い浮かべますか?私はというと…真っ先にイメージするのは「伊万里焼」。きっとそういう方が多いと思います。
確かに、伊万里焼は歴史ある素晴らしい伝統工芸。今も佐賀県伊万里市の観光業の柱です。その精緻で華やかな絵柄に魅せられ、全国から、いや世界中から多くの旅行客が訪れるといいます。11月には「鍋島藩窯秋まつり」が開催され、毎年多くの焼き物ファンが詰めかけます。
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でも、伊万里の魅力はそれだけじゃありません。言わずと知れた伊萬里牛のほか、大ぶりの車海老に歯触りがよく甘い果汁が滴る梨まで…まさしく素晴らしい食材の宝庫なんです。
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その食材の素晴らしさを堪能できる夢のようなイベント「旅するメーカーズディナー伊万里」が人気フレンチビストロ「俺のフレンチ グランメゾン 大手町」で開催されると聞きつけ、ワクワクしながらお邪魔してきました!
JALが発掘!日本各地の食材とフレンチのコラボレーション
今回のイベントは、日本各地の素晴らしい食材を多くの人に知ってほしいという、俺の株式会社とJALが「食のコラボレーション」をするという試み。
伊万里が誇る食材をフレンチのひと皿に仕立てて、美しい伊万里焼の器で提供される…なんと贅沢なことでしょう!
ウェルカムドリンクには、伊万里の老舗「松浦一酒造」が手がけた梅酒が振る舞われました。佐賀は唯一「ワイナリーのない県」なのだそうですが、そのぶん日本酒の酒蔵が工夫を凝らした商品を生み出しているのですね。
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力強さと繊細さを兼ね備えた大吟醸梅酒は、素晴らしい香り。キリッと冷えた梅酒をいただいているうちに、なんだかおなかも空いてきました。
まず最初にサーブされたのは、冷前菜。「出会いのマリアージュ」をテーマに「フォアグラの“エン”結び 梅のジュレと梨の囁き」と名づけられた一品です。
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現在は入手困難というフォワグラの濃厚な味わいと、梅の爽やかなゼリー、際立つ甘さとほのかな酸味が特徴の伊万里産「甘太郎梨」が絶妙にマッチ!思わず顔がほころびます。前菜とは思えない豪華さでした。
次に登場したのは、温野菜。「歴史のマリアージュ」ということで、「茄子好きのための一皿 白茄子とパプリカのハーモニー」。パプリカの鮮やかな赤のソースが目を引きます。
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フレンチはそもそも、歯がない昔の王様や貴族のために、柔らかく食べやすいメニューが多いのだとか。この白茄子はまさに口の中でとろけるおいしさ。ジョージア産のオーガニックなオレンジワインとの相性は抜群です。
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オレンジワインって本当に綺麗な色。作り方は赤ワインと同じだそうですが、独特の酸味があり、料理を引き立ててくれます。
つづいてお待ちかねのメインディッシュ。魚料理は「地理のマリアージュ」をテーマに「Quenelle de IMARI 車海老のビスクソース」が供されました。
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合わせるのはポルトガル産の白ワイン。肉厚な車海老は噛めば噛むほど味わい深く、柔らかなすり身風の“クネル”とともに口に入れると、「ああ私、車海老を堪能している…!」としみじみと幸せな気分に。
いよいよ、メインの真骨頂・肉料理の登場です。「世界観のマリアージュ」ということで、目の前に現れたのは「黒毛和牛A5 伊萬里牛フィレ肉のシャリアピン 究極のパイ包み焼き 黒トリュフのペリグーソース」。
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舌を噛みそうな長い名前ですが、これが極上の味わいで…。料理長としても「このパイ包みは、マジでヤバい焼き上がりだった」そう。聞けば、なんと1kgあたり1万円以上という超高級和牛とのことで、この味にも納得。新たなるワイン王国・中国産の赤ワインとの組み合わせは、文字通り最高でした。
デザートのテーマは「一期一会のマリアージュ」。「伊万里に捧げるフルーツ・フランベ スパイス躍る梨と巨峰のデュエット」が、オーストラリアの大自然から生まれた貴腐ワインとともにサーブされました。
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キャラメルの香ばしさと八角のスパイシーな香りが、梓と巨峰の甘みと相まって、今まで味わったことのない深みのある大人のデザートに仕上がっていました。
伊万里で新鮮な食材を味わう旅もいいかも
前菜からデザートまですべて平らげ、めくるめくフレンチの世界を堪能。大満足で「俺のフレンチ グランメゾン 大手町」を後にしました。
今日いただいた料理のすべて伊万里の食材で作られているなんて…!現地に行って、新鮮な食材をいただいてみたい!かくして、食いしん坊の私の次なる旅行先候補に「伊万里」がラインナップされたのでした。
福岡空港から車で1時間20分、九州佐賀国際空港・長崎空港からは車で1時間の距離。のんびり美味しいものを味わう女子旅はもちろん、家族とゆっくり過ごすのにも良さそうです。伝統の伊万里焼はもちろん、魅力的な食材の数々に出会える伊万里に、この秋、出かけてみませんか?
取材・文/ちゃんと編集部