テレビ番組「王様のブランチ」のリポーターとして活躍し、現在はふたりの子どもを育てる鈴木あきえさん。デビューはグラビアだった鈴木さんですが、当時は“金太郎体型”で悩んでいたそうです。どのようにダイエットに成功したのかを伺いました。(全4回中の1回)
流行りのダイエット法を次々試したものの
── 17歳のときにグラビアでデビューされました。当時は今よりも10キロ以上太っていたとか…。
鈴木さん:高校でチアリーディング部に所属していました。そのころはよく食べていて、筋肉もあったので。グラビアデビューしたとき編集者の方に「金太郎のような体型だね」と言われてしまい…。これはまずいと思い、ダイエットすることに。寒天、昆布茶、リンゴ、朝バナナ、置き換えダイエットにビリーズブートキャンプなど当時、流行っていた話題のダイエット法は次から次へと試しました。
失敗も多かったですが、私に合ったのは早めの夕飯と、夕食後のジム通いのセットです。夕飯を18時前に食べて、翌朝6時までプチ断食。夜はジムに行って小1時間ほど走るなどの運動をして、サウナに入っていました。これを半年ほど続けて13キロのダイエットに成功しました。
── 成功できた一番の理由はなんだと思いますか?
鈴木さん:ダイエット脳になりすぎなかったことだと思います。ずーっとダイエットのことばかり考えたり、毎日のように体重計に乗ったりするのはよくないなと。ちょっとの体重の増減でも私の場合はストレスに感じてしまい、それで余計に太るという結果に。
あまりダイエットにとらわれすぎず、本を読んだり、恋をしたり、ジムのサウナでおばちゃんたちの世間話を聞いたりなど、気分転換や夢中になれることを見つけるようにしました。ストレスがなくなったおかげで、スムーズに痩せられたと思います。
── ダイエット中に失敗もあったのでは?
鈴木さん:寒天ダイエットは私には不向きでした。食事前に寒天でお腹を膨らませて食べる量を減らすという方法なのですが、食べ盛りの私には効果なしでした(笑)。
産後はたとえ体型が崩れたとしても
── 13キロものダイエットに成功したのに、その後はグラビアのお仕事は辞めてしまわれたんですね。
鈴木さん:実はグラビアの仕事をするまではビキニを着たことがありませんでした。着たことがあるのは、学校のスクール水着くらいかと…。そういうこともあって、どうしても人前でビキニになることに違和感があり、グラビアの仕事もあまり乗り気ではありませんでした。自分のグラビアの写真を将来、結婚相手の家族や自分の子どもには見せられるだろうか…と考えたときにちょっと無理かも、と思って、テレビの仕事で頑張る方向に路線を変えたんです。
そんなわけでグラビアは辞めてしまったのですが、体重のほうは、グラビアを辞めてもあまりリバウンドはせずにキープできました。今も当時と体重はほとんど変わっていません。
── お子さんをふたりご出産されています。妊娠中は体重が増えますが、産後はどうでしたか?
鈴木さん:出産に伴い15キロくらい太りました。そのときに若いころのダイエット経験と知識が役に立ちました。やったのは同じことで、早めに夕飯を食べて、次の日の朝まで極力食べないようにしました。
何をやったら私の体が痩せられるかわかっていたので、あれこれは試しませんでした。ジムに行く時間はなかったので、ベビーカーを押しながらお腹を凹ませて歩くように。そのおかげでひとり目のときは半年で、ふたり目のときはそれよりも早く元の体重に戻りました。
でも、産後って太るし自分のケアをする時間もなくなるので、本当に自信がなくなります。「子どもをこれから守っていくのに、収入もなく大丈夫なのか」「社会の歯車の中に今の自分はいない」など、しばしば私も精神的に追い詰められました。実家に里帰りしている間はにぎやかだったけど、自宅に戻ったら子どもとふたりっきり…。すべて自分だけでやらなくてはと、とても焦りましたし…。
── どうやって乗りきったのですか?
鈴木さん:なんでもいいから自分の居場所をつくって、人とコミュニケーションを取ることでしょうか。私はベビーサインの習い事、ママ友とのLINE、SNSなどで、とにかく誰かとコミュニケーションを取るように心がけました。自分だけがツラいいわけじゃないってわかるだけでも、とても安心できてありがたかったです。
産後は心身ともにボロボロな気がして私もすごく落ちこんでいましたが、でも本当はそんなことないんですよね。赤ちゃんに会えて幸せホルモン全開で、母としてきっと美しいはずです。今の私は産後の私を褒めてあげたいと思っています。なので、みなさんにもぜひ自信を持ってもらいたいです。
PROFILE 鈴木あきえさん
1987年、東京都生まれ。2004年にグラビアでデビューし、2006年〜2017年まで「王様のブランチ」でリポーターを務める。現在は育児情報番組「すくすく子育て」の司会を務めながら、4歳と2歳の子育て中。
取材・文/酒井明子 画像提供/鈴木あきえ