42歳になった今も現役でアイドルを続けているまりえ(42)さんですが、年齢とともに変化してきた体とどう向き合っていくかを考える機会が増えたそうです。

元気がとりえだったのに、体力がみるみる落ちて…

── 28歳でデビューしてから今年で14年が経ちます。アイドルを続けることにご苦労などありますか?

 

まりえ(42)さん:健康がいかに大事か考えるようになりました。34歳のときに盲腸で入院したのですが、体力の衰えを初めて感じたんです。歩くだけでも「ゼーハー」してしまい「これではライブできないかも」と、泣いてしまったくらい。また、40歳を超えてからは経験したことない異常があれこれ出始めて、コロナも経験。後遺症もあって8キロやせました。

 

でも、あまりネガティブにならず「ついでにダイエットしてやろう!」と(笑)。そのおかげで水着の仕事にも挑戦できました。とはいえ、最近も連日の遠征ライブをこなしたら体調を崩してしまって。もうかつてのようには体力が持たない、と実感。本当に無理したらいけないんだと痛感したばかりです。昔は1日3回のステージもこなせていたのですが、今は2回が限界ですね。

 

まりえ(42)デビュー時の新衣装。デザインはイラストレーターの岸田メル先生
まりえ(42)デビュー時の新衣装。デザインはイラストレーターの岸田メル先生

「今日は弱ってるけど、よろしく!」が今の私

── 年齢とともに体の変化にはあらがえない部分は誰しも出てきそうですね。

 

まりえ(42)さん:アイドルなので、やっぱりステージでは元気な姿を見てもらいたいという気持ちが勝りますし、実際にステージに立つとテンションが上がって頑張れるのですが、「今日は弱ってるけど、よろしく!」というときも出てきました。つい、「あー、しんど」ってステージで呟いたり、それをファンも笑ってくれたり。

 

「しんどい」と言いつつも、ステージをちゃんとこなすのをわかってくれている信頼関係みたいなものがあって。そういう姿を見せるのも、かつての「まりえ(34)」とは違う、今の「まりえ(42)」の魅力ととらえてくれている。最近はそんなファンに支えられているからアイドルを続けてこられているんだとしみじみ感じています。

 

ミニスカでハイキックをかますまりえ(42)さん。実はこの日は体調が悪かったそう
ミニスカでハイキックをかますまりえ(42)さん。実はこの日は体調が悪かったそう

── お名前の変化とともにまりえ(42)さん自身も進化しているんですね。やはり、アイドル業は生涯現役でやりたいというお気持ちですか?

 

まりえ(42)さん:よく「アイドルは何歳まで続けたい?」と聞かれたりもしますが、年齢に関係なく好きなことを続けるって実は楽なことではありません。ひとまずは45歳超えてから体調と相談して考えたいなと思ってます。でも今は歌い続けたい!

 

「還暦までアイドルやって!」とも言われるんですけど、そのたびお客さんに「アイドル続けるためにどんだけスキンケアにお金かけとると思っとんねん」と言うこともあります(笑)。実際、年齢とともにスキンケアにめちゃくちゃお金がかかっていて、美容液に月2万5000円とか…。

 

美容にお金がかかることはファンも知ってくれていて、物販にお金を落としてくれたり。「見た目の維持は、物販の売り上げにかかってるんでよろしく!」とステージから呼びかけるのも、もはやネタのようになっていますね(笑)。

 

── ファンのみなさんのサポートで美を維持できる関係って「頑張らなくちゃ」という励みにもなりそうですね。まりえさんが今後もどう進化していくのか、期待してしまいます。

 

まりえ(42)さん:アイドルになったころの「みんなを楽しませることが楽しい!」という沼からいまだに抜け出せないのも事実。これがアイドルを続けている理由でもあります。これからも「この人、42歳に見えない。すごい!」と思ってもらいたいですし、逆に年を重ねた魅力が出せるというのも武器にしていけたらとも思います。

 

応援してくれる人がいるかぎりライブもしたいし、そのためには健康でなくてはいけないですよね。体に気をつけて頑張ろうと思うので、ぜひ、皆さんもストレス発散がてら気楽にライブに来てくれたら嬉しいです。

 

PROFILE まりえ(42)さん

名前の後ろについている年齢が、毎年更新される形で芸名が変わる現役アイドル。関西を拠点に東海・関東・北陸などでも活躍中。

取材・文/加藤文惠 画像提供/まりえ(42)