47歳で結婚したLiLiCoさん。高齢出産を踏まえながら妊活をしていましたが、途中で断念することに。妊活のやめどきや夫婦の話し合い。その後の生活とは。(全5回中の4回)

途中で妊活を辞めた理由

── 小田井さんと結婚されたとき、お子さんについてはどう考えていましたか?

 

LiLiCoさん:私は47歳で結婚して、出産を考えるとあきらかに高齢でしたが、小田井との間に子どもが授かれたらいいなと思っていました。

 

── 不妊治療はされたんでしょうか?

 

LiLiCoさん:病院に通いましたし、お酒を控えたり、食生活を改善したり、少しでも妊娠しやすくなるように努力しました。しかし、夫も私も仕事が忙しかったのと、結婚当初に比べて妊活に対して徐々に積極的ではない感じがしてきたんです。妊活を始めて2年が経ち、夫婦で妊活を続けるかやめるかについて話し合うことにしました。

 

彼は「今、LiLiCoが妊娠してつわりで具合が悪いときに、俺が出張ばかりでサポートしてあげられないのが心配。出産にも立ち合いたいけど、仕事先に迷惑かけるのも気になる。子どもが生まれても、俺は仕事で家にほとんど帰れないから、今はタイミングじゃないのかもね」と、優しく声をかけてくれたんです。

 

「100万人のキャンドルナイト」で歌唱

── LiLiCoさんはどんな気持ちでしたか?

 

LiLiCoさん:本当にその通りだなと思いました。それに、母への憧れもありましたが、年齢も考えるとどうしようもないところもありましたし。結局、高額な費用をかけるところまではいかずに、妊活をストップすることにしました。

 

また、2年間妊活をしてきて思ったんですが、妊活に取り組む女性の多くが年齢を気にしながら頑張っています。もし、私が47歳で子どもを産めたら、頑張っている人たちも元気にできるかなという気持ちもあって妊活をしていました。

 

── 妊活をストップしていかがでしたか?

 

LiLiCoさん:すっきりしました。もう妊活のことで悩まなくていいんだと思ったら気持ちが楽になりました。私が47歳で結婚した際、メディアのインタビューで「コウノトリさんはまだですか?」と聞かれることがありました。今は時代もありますが、そういった質問は誰もしてこないですね。もし聞かれたら「生理終わってるわ!」って返します(笑)。

 

また、あるとき神田うのちゃんが、私にかけてくれた言葉で気持ちが救われたところもありました。

 

「私はね、娘が生まれてきたのは、私にいろんなことを学ばせるためだったと思う。LiLiCoちゃんは幼いときから弟の面倒を見てきたし、母親との関係でもいろんなことを学び、人生経験を積んできたから、赤ちゃんが来なかったのかもね」と、彼女はそう伝えてくれました。

特別養子縁組について夫婦の考えは

純烈が出演する番組のナレーションを担当

── 特別養子縁組などは考えましたか?

 

LiLiCoさん:私が生まれたスウェーデンでは、養子縁組はかなり浸透しているため選択肢のひとつとして考えました。ただ彼は、夫婦2人でもいいんじゃない?という感じだったので、彼の意思を尊重しました。

 

── 養子縁組とは異なりますが、発展途上国のお子さんの支援をされているそうですね。

 

LiLiCoさん:はい。コンゴとウガンダの子どもたちで、貧しくて学校に行けない子たちを支援しています。なかでも女の子は、家庭の経済状況の悪さもあって、子どもが生活できるところに早くにお嫁にやってしまうことがあるんです。そういう子たちの中で、勉強して医者や学校の先生になりたいと思っている子たちもいるので、支援しています。

 

私自身は子どもを持つことがなかったものの、甥や姪もいる。友達の子どもをかわいがってあげることもできます。子どもが授かれなかったことを気にするよりも、毎日ハッピーで過ごせていけたらいいなと思っています。

 

PROFILE LiLiCoさん

スウェーデン出身。18歳で来日し、1989年に芸能界デビューを果たす。2001年から情報番組『王様のブランチ』で映画コメンテーターとしてレギュラー出演。2017年、俳優で歌手の小田井涼平さんと結婚。

 

取材・文/間野由利子