「集まった2世タレントのなかで最年長になっていて驚いた」と笑う関根麻里さん。「2世タレント」という枠でくくられがちな立場で、デビュー当時から意識してきたこととは?(全4回中の4回)

「2世タレントはポジティブ」から15年

──「2世タレント」が集まる番組で、「親の七光」を気にするタレントさんに「え、なんで?」とポジティブに発言されていたのが印象的でした。15年ほど前だったと思います。

 

関根さん:そんなこともあったかもしれません。デビューのころから、同じ業界で仕事をしているけれど、父は父、私は私と考えています。でも、最初は父の存在があってお仕事のお話をいただいたり、観てくれる人がいることも事実。それはすごくありがたいことだし、せっかくいただいたチャンスだからこそ、次に繋げることはすごく意識していました。

 

チャンスをどういかすか、ありがたいお話にどういった形でお返しができるか、自分の仕事としてどう形にしていくか。デビュー当時から今に至るまで、そのスタンスはずっと変わりません。

 

クイズ番組に出演した関根さん親子

── チャンスを繋げて今の関根さんがあるのですね。

 

関根さん:父は父、私は私ですが、2世タレントを特集する番組には、定期的に呼んでいただいています。少し前に出演したときには自分が最年長になっていてびっくりしました。時間の流れの速さを感じましたね。

ありがたい両親のサポート

── 現在は2人の娘の母。仕事への向き合い方は変わりましたか?

 

関根さん:出産したときはその都度、産休・育休をいただきました。今は子育てをしながら仕事をしていきたいと考えています。子育ての、この瞬間は今しかないと思うので、娘たちと過ごす時間も大切にしながら、バランスを考えて仕事をしています。

 

スケジュール、内容、全部含めて夫とはコミュニケーションを第一によく話すように心がけています。父と母も協力してくれるので、心強いです。

 

大好きなハリー・ポッターの世界を満喫!父・勤さん(左)、夫・Kさん(後ろ)と一緒に

── ご両親について「父は情熱担当、母は冷静担当」と話されていました。お孫さんに対してはどのような感じでしょうか?

 

関根さん:父は激甘ジイジ。とにかく甘いです。母はバランスが取れるタイプなので、甘さに対抗してちゃんとしています。父と孫たちがふざけているときは見守っていますが、度が過ぎれば止める役割を担ってくれています。見守っているのか呆れているのかは微妙なところですが(笑)。

 

父はノーと言えないけれど、母はちゃんと言えます。だからこそ、父は思いっきり甘やかすことができるのだとも思います。娘たちにとってジイジは、こういう人もいるんだよという人生の勉強になっているような存在です。

 

── 想像するだけで楽しそうです。関根さんと同様に、娘さんたちにも楽しい思い出がたくさんできていそうですね。

 

関根さん:楽しむ娘の姿を見ているだけで、私もうれしくなるので甘々だけどサポートはとてもありがたいです。

 

関根さん同様、娘たちも楽しいジイジが大好き!

笑い合えることってすごく大事です

── 周囲の手を上手に借りながら仕事と育児を両立されている印象ですが、うまくいかない!と悩んだときの解決法はありますか?

 

関根さん:私は共有することで心が軽くなります。ママ友に話すと「うちもそう!」と共感してもらえるし、なんならもっと大変なエピソードを披露してくれたりします。

 

知ってもらえるだけでスッキリするんですよね。エピソードトークにしちゃえ、くらいの気持ちで人に共有しているうちに、気づけば悩みが軽くなることもあるし、みんなで笑うことでそれが思い出に変わることもあります。

 

印象的な笑顔で、今年オープンした「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター」でリポートをする関根さん

── エピソードトークにして共有しちゃうんですね。

 

関根さん:笑い合えることってすごく大事。子育てのことでも、仕事のことでも、悩むことはたくさんあるけれど、とにかくひとりで溜めこまないようにしています。誰かと話して共有することで気持ちを軽くすることはつねに心がけています。

 

誰かと共有することで、理解してくれる仲間がいると思える。そうすると、孤独ではなくなって「私も頑張ろう」という気持ちになれる気がします。

 

PROFILE 関根麻里さん

東京都出身。1984年生まれ。幼稚園からインターナショナルスクールで学び、2006年に米国エマーソン大学を首席で卒業した後、日本へ戻り芸能界デビュー。2014年に歌手のKさんと結婚し、現在は2児の母でもある。テレビ、ラジオ、ナレーション、絵本翻訳などマルチな才能を活かし幅広く活躍中。

 

取材・文/タナカシノブ 画像提供/関根麻里