フリーアナとして活躍しながら事務所の取締役も務める望月理恵さん。離婚後ずっと聞かれるという「再婚は?」への質問に望月さんが出した答えとは──。お話を伺いました。(全3回中の3回)
リフレッシュは毎朝30分の絵画
── プライベートはどう過ごしていますか。
望月さん:ゴルフは二十歳ぐらいからずっとしていますね。すごく焼けているので、アウトドア派だと思われがちなんですが、ゴルフ以外は引きこもっています。料理、読書、お風呂、あとは絵を描くことでリフレッシュしています。ひとりで何も考えず集中することを大切にしています。
瞑想がいいと聞くのでしようと思うんですができなくて。でも絵を描くと集中して30分くらいあっという間で。「これが瞑想じゃないか」と思うようになって、心のバランスを整えるという意味で毎朝30分くらい絵を描いています。
── 毎朝とは!
望月さん:今テーブルが絵だらけ。もはやご飯を置くスペースがないので、立って食べています(笑)。どうしたらいいですかね。
── 個展とかはいかがでしょう?
望月さん:いえ、そんなすごいものではないんで。何にも決めず流し込んでマーブルを描いたり、何かをテーマに描くこともあります。
── 絵を習っていたんですか。
望月さん:小学校1〜2年生頃まで水彩画を習っていたので絵を描くのは好きだったんですけど、アクリル画は初めてで。絵は兄が上手で、一緒に教室に通っていたんです。たまに漫画を描くのも好きです。
── 多才ですね!
望月さん:つまりはひとりの時間が好きなんです。この仕事をしているから余計にかなと思うんですが。
── 仕事でたくさんの方にお会いしますもんね。望月さんといえば美魔女としても有名ですが、50代で若々しさを保つ秘訣はなんでしょう。
望月さん:私、アンチ・アンチエイジングくらいな感じなんです。本当は日焼け止めって、塗り直さなきゃならないようですね。でもゴルフに行って、下手なのにずっと塗り直しているのはどうなんだろうって。集中していると忘れますしね。でも美容家の方はずっと塗り直していました。やっぱりここまでしなきゃダメなんだなって思います。
整形だとか、いろいろ書かれることもあるんですけど、美容医療もしたことがなくて。ちゃんと食べてちゃんと寝る、というくらいです。肝斑が出てきたのでシミ治療はしたいなとは思っていますが。
── 何もされていないようには見えません…!
望月さん:でも、いちおう調べてはいますよ。どうやったら白髪が抑えられるとか、たるみが取れるのかとか。でも結局、自己流でマッサージをするくらいです。もう今は一発逆転を狙っています。ちょこちょこ何かするんじゃなくて、いつか一発で変われるような技術ができないかなって(笑)。
── 今はそれ待ちの時間なんですね(笑)。
望月さん:はい、待ちです(笑)。美容医療をしない主義というより、本当に効果があって良いものならば今すぐしてみたいです。
── ゴルフに行かれるとけっこうな肌ダメージもありそうです。
望月さん:一気にシミができますね。シミが増えてきて、もうこれはいっそ焼いてしまったほうがいいのではという発想にもなってきました。焼けている方ってシミが目立たないですし、健康的な感じがしていいですよね。
結婚はするしないの二択ではない
── 結婚観について、面白いお話をされていました。
望月さん:私バツイチなんですが、ずーっと「再婚は?」って聞かれるんです。なんでこんなに聞かれるんだろうと思うんですが、私自身は何かタイミングがあれば結婚していいなとは思いますが、人生のなかでマストじゃないなと。
絶対結婚して、絶対子どもを産んで、という世の中をいったんやめませんかと提案したくて「脱婚(ダッコン)」という言葉を使い始めました。
── ダッコン!かっこいいです。
望月さん:評論家の宇野常寛さんと話しているときに生まれた言葉なんですが、読み方をダツコンじゃなくてダッコンにしたら響きがいいよねって。宇野さんから「先陣きってください」と言われて、「じゃあ、それなら!」って。
結婚はしてもいいし、しなくてもいい、という二択ではなくて、そこを考えないっていう人がいてもいいんじゃないかなって思うんです。
今の時代、いろんな選択肢があるのに結婚に関してだけ二択を迫られる。聞きやすいのかもしれないんですけど「なんでしないの?」と。それにバツイチだと性格が歪んでいると言われがちですし(笑)。離婚するのも、人それぞれに理由が違いますよね。
── 決めつけにも程がありますよね。
望月さん:血液型のA型はこうでB型はこうで、みたいに結婚している人はこうで、していない人はこう、と勝手なイメージで決められるのが嫌だなぁと。
── 事務所のセント・フォースの所属の後輩は結婚に悩む時期の方が多そうですが、何かアドバイスはされていますか。
望月さん:30代前半で結婚する子が多いです。仕事をしたいという野心もありつつ、何年後かには結婚したいという設計を立てている子が多いのですが、その相談を受けたときは「どの道を選んでも大丈夫」と答えています。
本人の人生だし、タイミングや年齢だって関係ない。結婚に焦って悩んでいるとしたら、「周りはそうかもしれないけれど、最大の婚期が来るのはもしかしたら60代かもしれないよ」と言うと「そんなの嫌だ〜!」って言われるんですけどね。
でも本当に、全員が20〜30代でいい人に出会うとは限らないですよね。それに運命の人はひとりじゃないかも。それも言うとまた、「嫌だ〜!運命の人はひとりです!」って言われちゃうんですけど。
結婚せず独身の女性って、ギスギスしているように見られがちじゃないですか。イメージでいうお局さんで、ずっと仕事一本で来て…って。でもそうはならないように、機嫌良く「みんな大好き!」というスタンスで人生を楽しんでいけたらと思います。
結婚に縛られない脱婚(ダッコン)を掲げていますが、この先どうなるかわからないですし。まだまだ新しいチャレンジをしていきたいです。
PROFILE 望月理恵さん
1972年生まれ、兵庫県出身。「日立 世界・ふしぎ発見!」ミステリーハンターでデビューし、ラジオ番組のほかテレビでは「土曜LIVEワッツ!?ニッポン」、「ズームイン!!サタデー」等でレギュラーとして活躍。2021年6月よりセント・フォース取締役に就任。
取材・文/内橋明日香 写真提供/望月理恵