娘想いの母親をもつ心優しい主人公。一見その親子関係は穏やかなようにも見えますが、互いが相手を思いやっているからこそ向き合えないこともしばしば。「毒親」「自立」「恋愛」をテーマとした、福々ちえさんの贈る『息苦しいほど優しいママと逃げたい娘のお話』。
みなさんにとって、わが子の成長は嬉しいものですか?それとも自分の手から離れ行く切なさのほうがおおきいものですか?もし後者だったとき、子どもの自立をどう受け止めていくか、母親目線から考えてみてください。
【第51話】「娘を信じもしないで…」私は誰も幸せにできない
娘は“本当に”あの気に入らない彼氏と別れていた。信じることもせず、傷つけるだけの結果になってしまった。
私の幸せを願って、本音を話すことを我慢していた娘。きっと娘も私の幸せの全てが自分なのだとわかっていたのだろう。だからこそ自分の感情を押し殺すことをさせてしまっていたのだ。
自分が幸せでないと誰のことも幸せにできない。娘の発言を思い出すたびにこの言葉がきつく自分をしめつけるのだった。
作/福々ちえ