「想いを伝える」ことで仕入れを確保
── 想いを伝えることって大事ですね。
馬場さん:「想いを伝える大切さ」は、内閣府の「子どもの未来応援国民運動」に参加したときにも感じました。
商売は仕入れが命なので、仕入れの仕組みを考え続けていて。2017年から、地元企業に中古制服の回収BOXを置かせてもらえないかお願いに回っていたんですが、断られていたんです。
── 回収BOXはいいアイデアのように思えますが…。
馬場さん:まだ実績もなかったし、うさん臭かったんでしょうね。
「子どもの未来応援国民運動」は、子どもが抱える貧困を支援したい人や企業と、草の根で子どもたちを支えているNPOなどの団体を結びつけ、子どもの未来を応援する施策を促進させるもの。それを知って、担当の方に「さくらやも参加したい」と、直談判しました。
熱い気持ちが伝わったのか、この運動に参加することが決まり、現在では企業や自治体に中古制服の回収BOXを置かせていただけるようになりました。短期や通年など期間はさまざまですが、設置箇所は900箇所以上になります。
── 内閣府のお墨つきをもらい、認知もあがったわけですね。
馬場さん:そうなんです。やはり、想いを伝え、知ってもらうことが大事。
寄付していただいた制服の査定額は「子どもの未来応援基金」に寄付しています。回収ボックスが、子どもの貧困を知ってもらうきっかけになればと考えています。