事業計画作りはカレー作りと一緒です
── 現在は、高松で女性起業家を応援する活動をされているとか。
馬場さん:高松女性起業家応援塾「キャリスタ」の講師をしています。私自身、順風満帆な起業家人生ではなかったので、「この先起業する人に、私と同じ苦労をして欲しくない」と思い、講師をしています。
そこでは「事業計画作りは、カレー作りと一緒」ってよく話しています。
── 事業計画作りが「カレー作り」ですか!?
馬場さん:カレーを作るとき、「誰のために作るか」とか、「食べたとき、どんな気持ちになってほしいか」とか、何となく考えますよね?
事業も同じで、「誰のために」「どうなってほしいか」をまず考えて、次に「そのためには何が必要か」を考えるんです。事業計画って聞くと、みんな難しく考えすぎちゃうんですけど、カレー作りと同じだと思えば、考えやすくなります。
── なるほど!
馬場さん:考えすぎといえば、何かに挑戦する前に理屈ばかり考えすぎて動けなくなる人も多いですよね。1歩踏み出す前に、「失敗したらどうしよう」と悩んで、結局前に進めないなんてもったいない。私からしたら、カレーを作る前に「失敗したらどうしよう」と悩んで、結局カレー作りを諦めるのと同じことです。
挑戦することにためらっているなら、難しく考えすぎず、まずやってみてください。失敗したっていいじゃないですか。うまくいかなければ、後から修正すればいいんです。
PROFILE 馬場加奈子さん
香川県生まれ。シングルマザーとして3人の子どもを育てるなか、制服の購入に苦慮した経験から、2010年全国初の学生服リユースショップ「さくらや」を開業。育児優先の企業姿勢が評価され、ウーマン・オブ・ザ・イヤー子育て家庭応援ビジネス賞ほか、受賞多数。知的障害のある長女の子育て経験から、マイノリティの居場所づくりにも力を注ぐ。
取材・文/笠井ゆかり 撮影/二瓶 彩 画像提供/馬場加奈子