「芸人もDJも、辞めるときは悩みましたね」と話す濱津隆之さん。映画『カメラを止めるな!』でブレイクし、初主演ドラマ『絶メシロード』(テレビ東京)がシリーズ化するなど幅広く活躍していますが、芸人やDJとして活動していた時期も。過去の経歴や、どんな経験が現在の役づくりに役立っているのかなど、お話を聞きました(全3回中の3回)。
芸人の経験から選んだ役者への道
── 俳優ではなく、最初は芸人。その後は、DJの活動をしていたそうですね。
濱津さん:大学卒業後に養成所へ入って、コンビを組んでコントをやっていました。芸人としての活動期間は、通算で2年ちょっとくらいですかね。
芸人に「向いていない」と思ったわけじゃなく、音楽への興味が強くなって、芸人と音楽、どっちを取るか…と考えた末に、芸人を辞めてDJの道を選びました。
── 両方やるという選択肢は、なかったのですか?
濱津さん:最初から、音楽を趣味として捉えられればよかったのかもしれないですけど、大学を卒業して働いていく。そのなかで「この道で食べていけたら」と思えたのが、芸人か、音楽かだったので、両方やるという考えはなかったです。
── お話を聞いていると、迷いなく決断される印象がありますが、芸人やDJを辞めたとき、短期間で「次へ行こう!」と決められましたか?
濱津さん:スパッとは、無理ですね。少しずつ「向いていないのかな?」や「これで食べていくのは、難しいか…」と感じて、悩む期間はありました。
ただ「ここじゃない」と決めてしまうと、そこからは早いです。
── DJでは食べていけないと感じて、役者の道に進んだとのこと。ただ、辞めたとはいえ、芸人としてかなり期待されていたようですし、お笑いに戻ることは考えませんでした?
濱津さん:そこはやっぱり、迷いましたね。もう一回、芸人に戻るのか?別のなにかを探すのか?
でも芸人に戻ることを考えたときに、コントをやっていたころを思い出しました。そこから、自分は演じるのが、好きなのかな…と感じて、今の仕事に進みました。