“武装”していても“美少女”だった細川直美さん
“武装”していても“美少女”だった細川さん

自分は芸能界に向いていない

── 仕事のおもしろさは、なかなか感じられませんでしたか?

 

細川さん:そうですね。高校に入ったころ、自分はこの世界に向いていないのではないかという壁にぶつかりました。

 

それまでは必死で目の前のことをこなしていましたが、少し自分の時間ができて立ち止まったとき、これから大学に行くのか、仕事だけでやっていくのかということも考えました。

 

── それでも、続けようと思ったきっかけはありましたか?

 

細川さん:ちょうどそんなときに、初めてお芝居のお仕事をいただいたんです。映画でしたが、制作の段階から入らせていただいて、みんなと一緒にお芝居をつくっていくというものでした。

 

監督と話し合いながらお互いのアイデアを出し合い、納得をし合い、周りの役者さんとの兼ね合いも考えながらつくっていく。その作業をさせていただいたときに、「おもしろい!」と思ったんです。

 

それまでの歌手としてひとりでステージに立つお仕事から、みんなで作り上げるお芝居というものを経験したことで、自分の興味があるものがわかりました。会社にも「お芝居をやりたいです」と伝えました。

 

そうやって少しずつお芝居の仕事が増えてきたときに、NHKの朝ドラ『かりん』のオーディションがあり、ヒロインに選んでいただいたんです。

 

結婚直後、オーストラリアでの細川直美さん
結婚直後、オーストラリアで

あえてヤンキー役や犯人役を

── とても清純なヒロインが印象深く、細川さんといえば“清純派”のイメージが定着しました。

 

細川さん:実はその前に、Vシネマ版『今日から俺は』の京子のようなヤンキーの役や、意地悪な役をやったこともあります。清純派のイメージを壊したくて、あえて犯人役なども進んでやっていました。

 

── 役の幅が広がり、年を重ねても細川さんのピュアな印象は変わりません。何か秘訣があるのですか?

 

細川さん:なんでしょうね?特に意識していないです。ただ、好きなものは一環して変わらないかもしれないです。

 

たとえば洋服は、シンプルでトラッドなものが好き。髪型もジュエリーも好きなものはずっと同じで、流行には左右されないかもしれません。