幼少期の入院体験が教師を目指すきっかけ
── そこから「入ります」に至るまでは?
新保さん:それまでは小学校の先生になるつもりでした。喘息持ちで子どもの頃は入院することも多く、小学校高学年の頃は院内学級に通っていた時期もありました。
そこで出会った先生がすごく優しくて。こんな先生になれたらいいなと思ったのがきっかけです。先生のおかげで入院している友達とも出会えたし、みんなで一緒に勉強もできて、入院生活を楽しい思い出に変えてくれた素敵な先生でした。
事務所の人とやりとりをするなかで、それまで芸能界に興味はなかったけれど、声をかけていただいたタイミング、機会を大事にしたいという思いも芽生えていました。
ゼミの先生に迷っていることを相談したら、「小学校の先生はやる気があれば試験を受けていつでも挑戦できる。今しかできないことをやってみたら?」とアドバイスしてくださって。
実際、ボランティアで小学校を訪問したときに、いろいろなキャリアの方が先生をやっていることを知っていたので、今の気持ちを大事にしてみようと思い、事務所に入ることを決めました。
── いずれは小学校の先生もやってみたいと、今でも思っていますか?
新保さん:自分の目標を達成し、セカンドキャリアとして考えるのもアリかなと。資格を取得し、さまざまな活動をされている方も多い世界なので、そういう道があってもいいかなと思っています。
── 事務所入りについてご家族はどのような反応をされましたか?
新保さん:最初は猛反対でした。でも、一度決めたら絶対やるという私の性格を知り尽くしているので、徐々に折れていった感じです(笑)。
私みたいな普通の女の子が芸能界に入って何ができるか。そもそも興味がなかった世界で何をやるのか。
事務所に入ったからって仕事がくるような簡単な世界じゃないとか、さんざん言われましたが、最後は「やるならしっかりやりなさい。ただし、途中で逃げようとしないように」と背中を押してくれました。「中途半端になるのはダメ」と釘も刺されました。