実力不足に低身長…“私はバレリーナになれない”

── お母さまは強烈な思いをもって、娘たちをバレリーナにしようと努力されていたのですね。松浦さんご自身もバレリーナを目指していたのでしょうか。

 

松浦さん:
すべてをかけて頑張っていましたが、自分がバレリーナになれるとは到底思えませんでした。

 

小学校高学年くらいからバレエスクールの発表会で良い役をもらえるようになりましたが、実力不足だと自覚があって、苦しくて。

 

姉がとても踊りが上手なので、その妹だから良い配役を得られるのだろうと、周囲からは露骨に嫌味を言われたり…。

 

そのうえ、身長が思うように伸びません。当時、国内でバレリーナとして活躍するには私の身長は低すぎて…悩みました。いまも152㎝です。

 

5歳のバレエ発表会『みにくいアヒルの子』で演じた仲間のひよこたち役。「主役をしたのが姉でした」

それでも、中学2、3年生ごろまでは希望を持ち続けました。大好きな宝塚を受けようかとも考えましたが、娘役にしても身長がたりないと悟り、進む道を見失って…。

 

── すべてをかけたバレエや舞台の道を選べないと、本当に悩みますよね。

 

松浦さん:
高校1年生のとき、歩けなくなるほどの怪我をして、半年ほど踊れませんでした。

 

毎日リハビリしながら、バレエ以外のことにも目を向ける時間を持てたのですが、結局、ひたすらバレエ雑誌を読んで研究したりと、バレエから離れることはありませんでした。

 

怪我が回復してからは、バレエ合宿に参加して良きライバルと切磋琢磨し、男性とペアになって踊る『パ・ド・ドゥ』が増えて、またバレエを楽しめるようになったんです。

 

でも、仕事にはできないだろうし、仕事にしたら身長や実力で悩んできっと楽しめないと自分でもわかっていました。

 

バレエの仕事をあきらめるべきか答えが出ないので、決断するまでの時間や新たな環境を求めて、大阪芸術大学舞台芸術学科へ進学したんです。