教室という固定された世界の外を知ってほしい

── お子さんが1年生になって、子育てのフェーズも変わったんじゃないかと思いますが、今の悩みはありますか?

 

坂本さん:
うーん、悩み…。小さいことではいろいろありますけど、大きくはないですね。子育てのことって、すごく流動的じゃないですか。

 

── そうですね。おっしゃる通りだと思います。

 

坂本さん:
だから、あんまり先のことを考え込んでも仕方ないというか。トラブルが起こったらその都度やれることをやるしかない。

 

あんまり娘のことでは悩んでいないです。小さいことだと「習い事どうしよう」とか「ゲームは許すべきか」「お金の使い方は…」とか、子育ての方針や教育のことで細かくは悩みますが。深刻にならないようにしています。

 

── ありがとうございます。今後娘さんと挑戦したいことはありますか?

 

坂本さん:
海外に2人で長く滞在したいです。私もレコーディングをしたりしながら旅をして、長期でどこかに行きたいですね。

 

── それはどうしてですか?

 

坂本さん:
実はコロナ前から考えていたんですけど、いろいろ延期になってしまって。小学生になる前のほうが、長い旅は行きやすかったんですが、小学校に入ってしまったので、長期で休むのが難しいかもしれないんですけど。

 

学校って、広い世界の始まりだけど、すごく狭い世界で、それが彼女の固定された世界になりがちじゃないですか。

 

── そうですね。

 

坂本さん:
だから、今その固定された世界の中で安定してきたところで、またバンッと違う価値観の中に放り込まれたらどうなるかな、という。

 

あと、彼女とは、小さい旅もいっぱいするんですけど、助け合っていく相棒っぽさがすごく好きなんです。本当に良いパートナーなんですよね。それも楽しいです。

 

坂本美雨
小学校入学前に、北海道の美瑛に旅行したそうです

── 教室の中だけが正義、となりがちで、それゆえのいびつさも生まれてしまう。教室以外の世界がちゃんと存在している、ということを伝える大切さはありますよね。

 

坂本さん:
そうですね。そう思います。

 

PROFILE 坂本美雨さん

ミュージシャン。1980年生まれ。1997年父・坂本龍一プロデュースの元「Sister M」名義で歌手デビュー。音楽活動にとどまらず、ナレーション、執筆、演劇など活動の幅を広げる。2015年に長女を出産。

 

取材・文/市岡ひかり 写真提供/坂本美雨