「父親がすごく厳しいというか、いわゆる“昭和の親父”で(笑)」と話す俳優の中尾明慶さん。10月より放送中の月9ドラマ『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ)では、寡黙ながら情熱を秘めた救命救急医・東上宗介役で注目を集めています。仕事を離れると、9歳の男の子の父として息子と向き合う中尾さんに、お子さんとの日常についてお話を聞きました。
「厳しいけど、なんでも話せる存在」が理想
── ご自身のなかで「理想の父親像」はありますか?
中尾さん:
僕の父は、たとえばテレビの前で寝ちゃっているからチャンネルを変えたのに、急に起きて「今、観てんだよ!」って怒るような人。「えーっ!?絶対寝てたのに…」という(笑)、怖い “昭和のお父さん”の典型みたいな感じです。
だからこそ、良かった部分もあります。中高生のころ、ちょっとやんちゃな時期があったんですが、怖い父親がいたから「これ以上やったらヤバいな」と考えて行動していましたから(笑)。
そういう父親像を大事にしているので、僕も叱るときはけっこう厳しく叱ります。
── YouTubeチャンネル「中尾明慶のきつねさーん」には、息子さんがよく登場しますよね。髪を切りに行った回では、厳しい父親というより、丁寧にお子さんの意見を聞いている姿が印象的でした。
中尾さん:
親として厳しくする面はありますが、学校や友達との関係で何かあったとき、すぐに話を聞いてあげられる存在でありたいとも思っています。
たぶん誰でも、親に言いにくいことはあるだろうけど、そういうことも含めて話せるような。友達とは違うけど、そうした距離感も持っておきたい。「怒ると怖い父ちゃんだけど、なんでも話せる」みたいなバランスが理想ですね。