「デビュー当時は、今のフワちゃんみたいに大先輩を呼び捨てにしてね。よく叱られました」と笑うのは、タレントの山田邦子さん(62)。80年代のお笑いブームで人気者となり、近年は舞台のほか、YouTuberとしても話題を集めています。10月12日には、歌謡曲ミニアルバム『ザ・山田邦子カーニバル!』をリリース。長きにわたって活躍し続ける山田さんに、お話を聞きました(全3回中の1回目)。

 

山田邦子さん
自分でデコレーションしたという可愛らしい衣装がお似合いの山田邦子さん

たけしさんや文枝さんがくれたアドバイス

── かつてのお笑いブームでは、週のレギュラー14本、8年連続好感度ランキング1位など、数々の記録を打ち立てました。20歳でデビューし、あっという間に売れっ子になりましたよね?

 

山田さん:
短大を卒業して、すぐデビューしました。子どもみたいなものだったから、有名人に会うとすぐ「あ。ビートたけし!」とかって言っちゃうの(笑)。本当にフワちゃんみたいでしょう?

 

たけしさんには「たけし、たけし、うるさいんだよ。馬鹿野郎!」って、怒られましたね(笑)。

 

桂三枝(現在の文枝)さんに「桂三枝だ!」って言ったら、「オヨヨ」って当時大人気のギャグで返してくれて(笑)、こういう先輩になりたいって思いました。

 

── デビューしたばかりの芸人にとって、すごい先輩たちですよね。

 

山田さん:
たけしさんには、うるさいって怒られながら、「黙っているな」とアドバイスされました。「ピン芸だから、黙っていると周りを馬鹿にしているようにも見える。黙るな、後ろに下がるな」って。そんなふうに言われると、ちゃんと見てくれているんだ…と、嬉しくなっちゃうでしょ(笑)。

 

三枝さんには、まだ何もわからない頃、「流れがあるよ。流れに乗りなさい」と教わりました。「すべてに流れがあって、小さく見れば台本の中に1回の仕事の流れが書いてある。それから世の中の流れ、ブームとかね。その流れを見なさい」と。

 

山田邦子さん
ビートたけしさんや桂文枝さんとの思い出を語る山田邦子さん