結婚を問われ戸惑いも

── 今回は失踪している妻役ですが、夫婦役を演じることも増えてきた印象があります。夫婦や家族について考える機会も増えているのではないでしょうか?

 

蓮佛さん:
1年前、30歳になったときには特に結婚の質問をたくさんされました。

 

それこそ「30歳になりましたが、結婚は考えていますか?」とか。結婚は年齢で区切るものじゃないのに、30歳という数字はこんなに意識の変化を訊かれるものなんだなと実感しました。

 

私としては1つ歳を重ね、数字が変わっただけ。結婚についてはずっと「したいと思ったときにします」という考えでいます。

 

結婚は縁だから時期は本当にわからない

これは縁だから時期は本当に分からないですよね。結婚しない人生もいいと思うし、お仕事を頑張る人生もいいと思います。

 

結婚は縁があったらしたいと思っていますが、年齢縛りでは考えられないなと思っています。

仕事は「一生続けたい」の一択

── 仕事についてはどのように考えていらっしゃいますか?

 

蓮佛さん:
「一生続けたい」の一択です。これはもうハッキリしています。

 

もし、結婚相手に「仕事を辞めてほしい」と言われたら「ひぇーーーー!なんで?」ってなると思います(笑)。

 

もちろん、子どもができたら働き方は変わるだろうけど、仕事を「辞める」という選択肢は私にはありません。

 

ずっとやっていくと10代の頃から思っていて、生涯現役が理想です。役者という仕事は年齢を重ねるにつれ、演じる幅が広がっていきます。妻役、母親役が増えてきた今、まさにそれを実感しています。

 

そういう意味でとても素敵な職業だと思うし、年齢の変化を楽しみながら続けていくのが理想です。

 

── なんでもきちんとしたいタイプだという蓮佛さん。家事もしっかりきちんと派ですか?

 

蓮佛さん:
家事は大好きです。洗濯物を畳む以外は好きですね。

 

家を綺麗にしないと落ち着かないタイプなんですよね。きれいに整えた空間でダラっとするのが好きです。

 

どれだけ忙しくても、生活をしていることを実感できないとそれがストレスになってしまうので、洗濯も掃除も料理もできればちゃんとしたい。

 

料理は、忙しくなると一番最初に疎かになりがちだけど、掃除と洗濯は最低限やりたいです。生きているなって実感できるので。

 

PROFILE 蓮佛美沙子さん

俳優。1991年生まれ、鳥取県出身。映画『犬神家の一族』(06)で女優デビュー。近年の主な出演作は映画『天外者』(20)、ドラマ「理想のオトコ」など。2022年は映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』、ドラマ「マイファミリー」に出演。


取材・文/タナカシノブ ヘアメイク/SAKURA(makiura office) スタイリング/道端亜未