インタビュアーが投げかける質問に丁寧に自分の言葉を紡ぎ出してくれた竹内さん

夫から「子どもが寝ている間くらいゆっくりすれば?」と言われても、「その気遣いは嬉しいけれど、そういうことじゃないの(笑)」と言葉を返した竹内由恵さん。局アナからフリーへ。「育児も仕事もどっちも大切にしたい」と話す竹内さんの「いま」を聞きました。

こんなに誰かに必要とされる感覚は初めて

── 現在、1歳半になるお子さんのママでもある竹内さん。日々成長を実感する時期ですね。

 

竹内さん: 
「あんよ」などの短い単語ですが、話せる言葉がだんだん増えてきて、会話に近いコミュニケーションがとれるようになってきました。

 

「これはこう言うんだよ」と伝えると、それを真似できるようになってきたり、表情もコロコロと変わったり。

 

一瞬一瞬が見逃せない感じで面白いですね。「人間ってこうやって成長していくんだなあ」と感じています。

 

── コロコロと変わる子どもの表情を見ていると、幸せな気持ちになりますよね。

 

竹内さん:
突然パッと花が開くような満面の笑みを見ていると、「私と一緒にいることを喜んでくれているなあ」と嬉しくなります。

 

こんなにも誰かに必要とされていると感じられるのは、これまでの人生にない経験で不思議な感覚があります。

 

それまでずっと自分のことが最優先だったのに、子どもが生まれてからは我が子のことで頭がいっぱい。

 

世の中にこれほどまでに愛しい存在がいて、このありがたみをずっと忘れてはいけないと思います。

 

── 静岡では、専業主婦として過ごしていた期間もあったそうですね。

 

竹内さん:
静岡では、これまでできなかったことにチャレンジしようと、パッチワークの教室に通ったり、珈琲好きなので将来カフェを開くのもいいなと思ってカフェ巡りをしたり。

 

出産後は、家のなかでずっと子どもと2人きり。もちろん、それはすごく幸せな時間でした。

 

一方で、社会とのつながりがなく、自分だけが取り残されていくモヤモヤした気持ちで心が覆われ、ただ過ぎていく日々に焦ることもありました。

 

夫の後押しもあって仕事を再開したら、その気持ちが一気に晴れて、精神的に安定したんです。「やっぱり私にとって仕事も必要」と実感しました。