結果を出して説得力のある存在になりたい
── 桃井タロウはアルバイトで生計を立てているキャラクターです。樋口さんはアルバイト経験はありますか?
樋口さん:
ピザの宅配のアルバイトをしていました。タロウとは宅配つながりで、これも縁ですよね。あと、子どもたちのサッカーのコーチもやっていました。実はコーチの免許も持っているんですよ。
── 教えるときに心がけていたことはありますか?
樋口さん:
サッカーでも役者でも、結果を出している人の言葉は伝わると思っています。
特に子どもは正直だから、「サッカー、うまいな」と感じてもらわなければ、教えてもらいたいと思わないですよね。
なので、ウォーミングアップで試合をする際には、しっかり僕も子どもたちのなかに入って、認めてもらえるようにしていました。僕自身、子どもの頃に結果を出している選手についていきたいと思っていたので、あの頃の素直な感覚は大事にして、心がけていました。
芝居もそう。僕たちは、スーパー戦隊シリーズ出身の俳優さんに続きたいという思いでやっていますし、僕自身も次にスーパー戦隊シリーズに参加する後輩には「樋口さんのようになりたい」と目標にしてもらえるようになりたいです。
── 目標とされるために今、頑張っていることはありますか?
樋口さん:
まずは演技力を磨くこと。プラス、コミュニケーションもすごく大事なことだと痛感しています。
感謝することはとても大切だし、自分が悪いと思ったら「すみません」と素直に謝れる柔軟さは持っていたいと思います。
もしも納得がいかないことがあったら、自分の気持ちはしっかりと伝えたいと思っています。お互いが納得し合えるまで時間がかかることもあるかもしれない、でも、それもコミュニケーションの一つだと思っています。
コミュ力を発揮する上で意識していること
── コミュニケーション能力の高さは、インタビューや座談会での動き方から感じています。
樋口さん:
座談会ですと、まわりとのバランスは考えるようにしています。それぞれ自分たちの魅力を最大限に伝えたいと思うので、話を聞いたり、まとめたりということを、心がけるよう気をつけています。
僕自身、すごくおしゃべりが好きなので、楽しくなってどんどん話が盛り上がってしまいがち。だからこそ、バランスは大事というのを常に意識しているのかもしれないです。
── インタビューでは毎回サウナトークが出てくるほど、樋口さんのサウナ好きは存じ上げていますが…。樋口さんのリラックス方法はやっぱりサウナですか?
樋口さん:
サウナ=リラックスというイメージがあるのかもしれません。時間ができるとすぐにサウナに行ってしまいます。
もうひとつの僕のリラックス方法は、人と話すことです。一人でいる時間も大好きで、めちゃくちゃ大事だと思っていますが、心のリラックスは心を許せる人と話すことなんじゃないかなと。
僕が由来のところに行って、いろんな話をするのは、僕のなかでそれが心のリラックスだと認識しているからだと思うんです。
心身ともにほぐれてこそ、本当のリラックスと言える気がしています。
PROFILE 樋口幸平さん
俳優・モデル。2000年生まれ、兵庫県出身。高校卒業後、SC相模原のプロ育成選手になるが退団。2020年に芸能界デビュー。放送中のスーパー戦隊シリーズ46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』でドンモモタロウ/桃井タロウ役を務めている。
取材・文/タナカシノブ