『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』(公開中)にドンモモタロウ/桃井タロウ役で出演中の樋口幸平さん。プロのサッカー選手を目指していた樋口さんが、芸能の世界への一歩を踏み出す際に、支えになった言葉とは?

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』(公開中)に出演中の樋口幸平さん

戦意喪失したときに思い出した父の言葉

── サッカーから芸能の道へ。転身までの経緯を教えて下さい。

 

樋口さん:
5歳からサッカーを始めて19歳で引退するまで、14年サッカーをやっていました。プロになることだけを目指し、人生をかけていました。

 

学校に入学するのもサッカーの特待生でプロになることだけを考えて生きてきて、プロになるために東京に出てきました。

 

だから、プロになれないという現実を突きつけられたときは、まさに戦意喪失状態。

 

そんなとき、小さい頃から父に言われてきた「悩んでいる暇があったら行動しろ」という言葉が浮かんで、なんでもいいからとにかく動こうという気持ちに切り替えました。

 

買い物でもリフレッシュでもなんでもいいから、落ち込む以外のことをしようって。

 

そうやって出かけた先でスカウトされたのがきっかけで、芸能の道に進むことになりました。

 

勝ち負けの世界で生きてきて、プロを諦めるというあの負けは、今振り返っても本当に悔しい出来事でした。でも、苦しみながらも動いたことにより、新たな運を引き寄せることができた。挫折でもあり大きい決断ではあったけれど、今後の人生にきっと活きるだろうと前向きに捉えています。

戦意喪失のなかで父のある言葉を思い出したと話す樋口幸平さん

── ご家族は想像もしていなかった世界への転身に驚いたのではないでしょうか?

 

樋口さん:
最初は猛反対されました。僕も家族もサッカー以外の道を考えたことがなかったので。

 

でも、大学を卒業する年齢の22歳までに大きな仕事が決まらなかったら辞める、という約束で新たな道に進むことを決めました。やると決めたからには、がんばりなさいと最終的には背中を押してもらいました。