── ベッキーさんと『笑っていいとも!』と言えば、『笑っていいとも!』が『FNS27時間テレビ』でパーソナリティを担当していた年に、ベッキーさんがエンディングの大縄跳びに出る・出ないというエピソードがあったとか。

 

ベッキーさん:
いちばん最後のエンディングで、出演者全員で大縄跳びをする予定でした。でも、私は裏のレギュラー番組と被ってしまった。そこで、いろいろな案が出たんですよ。着ぐるみの中に入ってちょっとだけ出るとか。でも、そうすると爆笑問題の太田さんが剥がすだろうとか勝手な憶測をしたりして(笑)。

 

結局エンディングには出ないことになったんですが、やっぱりみんなで大縄跳びの練習をしてきたから、気持ちだけでも一緒に飛びたい。それで、今考えると本当にワガママなんですけど、同じ現場でカメラが回ってないスペースを一部借りて、みんなと同じタイミングで大縄跳びを飛ばせてもらったんです。

 

── スタッフさんがかたわらで大縄跳びを回してくれて。

 

ベッキーさん:
本当に今思うと申し訳ないんですけど。でも、みんなで走り抜けてきた27時間を、エンディングだけ参加しないって、そんな寂しいことはないと思って。何より、あのタモリさんが27時間ずっと起きて出演してるってすごいじゃないですか。

 

長時間テレビに出ずっぱりのまま、最後の最後でみんなが大縄跳びを飛んでる姿を、「頑張れ!」って外から見てるというのは、自分の中の選択肢にはなくて。

 

今考えると迷惑な話なんですけどね。それで、一緒に飛ばせていただきました。

 

── その姿をタモリさんが気づいてくださって。

 

ベッキーさん:
生放送が終わってエンディングを振り返ったときに、タモリさんが「そうだ、ベッキーも一緒に飛んでくれてたよ」ってみんなの前で言ってくださったんです。それがすごい嬉しくて。

 

── ベッキーさんが一緒に縄跳びを飛んでる姿を、27時間テレビで頑張ってきたタモリさんが、見てたってことですものね。

 

ベッキーさん:
それがすごいんですよ!私が飛んだのがすごいとか、1ミリもなくて。それに気づいてくださったタモリさんがやっぱりすごいと思います。

 

PROFILE ベッキーさん

84年生まれ。神奈川県出身。タレント。98年「おはスタ」でデビュー。以降、テレビ・映画・ラジオ・雑誌・CMなど幅広く活躍。
取材・文/松永怜 撮影/坂脇卓也