慣れてきたと思ったら…やっぱりあった「保育園の洗礼」

慣らし保育もこれからという矢先、保育園で風邪をもらってしまった息子さん。週末を挟んで3日連続休んだことで慣らし保育も振り出しに戻るかのように思えましたが…。

 

朝こそぐずったものの、その日以降は泣くこともなくなり、慣らし保育8日目には笑顔で南波さんを送り出すようになったそう。感動と嬉しさがこみあげつつも、当時ふと頭をよぎったのは母親ばかりの世界から飛び立った息子に対する寂しさでした。

 

「ずっと一緒だったけど、ずっと一緒だったから、お父さんお母さん以外の人に慣れるの大変だったよね、でも君は今家族の元を離れて、家族以外と交流できてすごいことだよ。すごい一歩、すごい成長だ。お母さんはそれがとっても嬉しくて、とってもさみしい。全部本当の気持ちなんだけどなぁ。こんなに寂しくなるなんて…本っ当、親って身勝手だな…」

 

と、当時の言い表せない感情を語っています。

 

その心境はもちろん父親も一緒。その晩、南波さんは夫とその日の変化について「胸がぎゅっとなったよ」「頑張ってるんだね~」と語り、喜びあったそうです。

 

それから2か月近くがたち、現在は保育園にもすっかり慣れ、楽しく登園しているそう。息子さんは好きな先生もできて、よく抱っこをしてもらっているとのこと。

 

「今ではお迎えをとびきりの笑顔で迎えてくれるため、それもまた可愛いです」

 

と南波さんが近況を教えてくれました。

 

 

わが子を家族だけの世界から送り出す瞬間はきっと誰にでもあるはず。そんなときにはこの切なくも嬉しいお話を思い出してみてください。

取材・文/可児純奈