ポリ袋に描いた娘の成長をInstagramに日々投稿しているつぐみの母さん(@tsugumi_87)。約2年間続いているこのちょっと不思議な投稿、実は母親と保育士をつないだ、思い出のポリ袋レターだったのです。

「連絡帳のように、この投稿も宝物になる」

2020年5月10日から始まったこの投稿。娘さんの可愛いイラストが描かれているのは、当時通っていた小規模乳児園の汚れ物を入れるポリ袋でした。

 

つぐみの母さんに投稿の経緯を聞くと「園での汚れ物入れにポリ袋が指定されていたので、初めは名前の横に娘の似顔絵を書き添えたのがきっかけです」とのこと。

 

娘さんが保育園に通い始めた2020年1月、当時1歳4か月のときから取り組んだそうです。

 

「衣類やオムツなど、汚れ物を処理していただくときに、ほんの少しでも先生にほっこりしていただけたらと、次第に娘のエピソード『つぐみトピックス』を描くようになりました」

 

つぐみの母さんははじめた頃の気持ちを振り返り、「毎日の連絡帳もこの投稿もきっと 見返したときわたしの宝物になる」とも投稿で語っています。

​通っていた園ではおむつ持ち帰りだったため、毎日2枚「つぐみトピックス」を描いたポリ袋を持参させていた。

 

素敵な発想に、保育士さんからの反響も大きかったそう。

 

「担任の先生以外からも「そっくり」「毎日楽しみ」と声をかけていただくようになり、連絡帳以上に娘の様子が伝わっているようでした」

 

つぐみさんは今年の3月に通っていた小規模乳児園を無事に卒園することに。

 

「大好きな先生への感謝とお別れの寂しさが込み上げてきて。娘を寝かしつけた後、まるで自分が卒業するような気持ちで、泣きながら最後の1枚を描きました。思い出しても泣けてきます」

2年間通った小規模乳児園で毎日描き続けた、通称「つぐみトピックス」の最後の1枚。

新しい幼稚園でも「つぐみトピックス」ファン続々

ポリ袋レターは終わりを迎えたかと思っていましたが、今年の4月に入園した幼稚園では、密閉袋の持参依頼があったそう。

 

「今までより指定のサイズが小さいこともあり、上手に描けるか心配でした(笑)。でも、新しい幼稚園でも先生方が楽しみにしてくださっているようなので、続けるつもりです」

4月からは密閉袋。少し形状が変わって新たなスタートです。

 

娘の成長を描き続けているこのポリ袋レター。今では園の幼児クラスで育児に悩む保護者の方々にも紹介されたり、お便りに載せたいと依頼があったり。ファンはますます増えているようです。

取材・文/可児純奈