2019.03.28
離婚の原因は様々ですが、話を聞いていると「旦那の帰りが遅かったから」と言う妻の、なんと多いこと! 「そんなことで!?」と感じる方もいるかもしれませんが、帰りが遅かったことから始まって、〝夫婦関係の大切な部分〟に気づいてしまうことも…実際に離婚するに至った妻に、お話を聞きました。
早く帰ってくると苦痛になって…(しほさん/42歳/美容院)
別れた旦那は、帰りが遅くなることが多い人でした。でもいつも事前の連絡はくれず、帰ってから「ごめん、遅くなった」と言うばかり。こっちにだって、都合ってもんがあります。
「遅くなるなら、もう少し早めに教えてくれない?」と頼んでも、「いやぁ、難しいなぁ…そのときの状況によるし…」と言って、歩み寄ってはくれませんでした。残業代もしっかり増えていたので、本当に仕事をしているのは間違いなさそうでしたけど。
そのうち、旦那の帰りは気にもならなくなってきて。(どうせ今日も遅くなるでしょ)と子どもと晩ご飯を済ませ、子どもが寝たら(録画したドラマ見よ!)と、自分の時間に楽しみを見出したりするように。
そうすると不思議なもので、逆に早く帰ってきた日には(あーあ、自由時間がなくなっちゃたよ)とうんざりするようになりました。
そんな状態が長く続くにしたがって、旦那への愛情は降下するいっぽう。それは旦那にも伝わったようで、「早く帰って一緒にご飯を食べよう」という以前の思いもなくなってしまったようでした。
そのまま夫婦関係は冷え切って、ついには「職場の女性を好きになった」と宣告され…お互いなんの未練もなくあっけなく離婚したんです。
すれ違い生活で離婚を予感(ゆみさん/36歳/事務)
離婚するまで、共働きで4歳の娘を育てていました。旦那はいつも夜11時くらいに帰ってくるため、帰ってくるころには私と娘はすでに夢のなか。朝は寝ている旦那はそのまま、娘と一緒に家を出る生活でした。
そんなすれ違いの生活だったため、家族がまともに顔を合わせるのは週末くらい。なのに「接待ゴルフがあるから」「週明けの会議の資料を作るから、部屋にこもるわ」と、貴重な休日にも関わらず別々なことも珍しくありませんでした。
最初は「少しは家族の時間を取って!」とイライラしていたものの、しだいに「だったら実家に遊びに行っちゃおう…」と別のところに楽しみを求めるように。両親との団欒を過ごしているうちに、(これが家族ってものよね…)と深く考えるようになったんです。
旦那も虚無感は感じていたようで…寝ている旦那のスマホ画面に、女性とのやりとりを見つけても、自分でも不思議なほど冷静でした。(やっぱり、もう離婚かな)と自然に受け止められ、私から切り出して離婚が成立しました。夫婦って、なんなんでしょうね?
ATM状態の夫婦関係に危機を感じ…(いつきさん/35歳/求職中)
旦那はとにかく仕事人間で、毎晩、深夜帰宅の生活でした。残業代もついて給料はかなりよかったのですが、本音では「給料は下がってもいいから、もう少し早く帰ってきてほしい」と思っていました。連絡はLINEで、会話はほとんどなかったですね。育児やお金に関する大事な相談もまともにできず、夫婦の溝は深まるばかり。
マイホームの資金を貯めているのに、勝手に高いスーツや腕時計を買ってきたりして。苦言を呈しても「俺が稼いだ金だよ? 好きに使っていいだろ」と言い返されたりして。
気がつけば私にとって旦那は、いわゆる〝ATM状態〟。(これなら、離婚して養育費をもらえばいいんじゃない?)と思うようになってしまったんです。
夫婦の危機を感じ、一歩踏み込むことに。離婚を考えていることを匂わせながら、「もっと早く帰ってきてほしい」「転職するのはどうか?」と相談したんです。すると案の定「仕事を辞めろって言うのか!?」と大ゲンカになって…話はこじれ、そのまま離婚となりました。
お金や仕事はもちろん大切ですが、共働き夫婦にとって「お互いの存在意義」はとても大切なものであるように思います。実質的に顔を合わせる時間が減ると、心も離れていく様子がよくわかりました。
ライター:楠 ゆず
娘と夫、茶トラの猫の3人+1匹で暮らすフリーライター。思い切ってマンションを購入し、ローンパラダイスへ突入中。幼児教育にハマってしまい、興味をもった教材は手に入れないと気が済まない。おかげで家には教材の山が…。断捨離欲と収集欲の葛藤に悩む日々です。