テレワークは正直羨ましい!でも不満はそこじゃない

──今回のコロナで、テレワークが進む職種も増えてきています。率直なところ、そういった世の中の風潮に対してお二人はどう思われますか?

 

原山さん、柿本さん:

それはやっぱり羨ましいですよ!(笑)

 

柿本さん:

でも、実際テレワークは大変そうだとも思います。私は育休中にすごくストレスが溜まって、3食ご飯を作るのもキツかった。ずっと「早く復帰したい」と思っていたぐらいです。保育園や学校が元どおりになればまた違うのかもしれませんが、リモートで仕事をしながら育児や家事に追われたら、私なら「また外に出たいな」と思ってしまうかも…。

 

看護師という職業柄、テレワークができないのは仕方ないと思うので、自分自身の仕事や病院に対しての不満はありません。ただ、国の制度に対しての疑問は感じています。例えば、夫が働いている救急外来は危険手当などの保証対象外です。コロナ疑いの患者さんに初めて対応する科でリスクもあるのに、保障や手当が受けられないのは、ちょっと…。

 

原山さん:

私もお客さまあっての仕事なので、リモートワークできないことに不満はないです。

 

でも働き方はもっと柔軟になってもいいのではないかと感じています。今はエステ店でパート雇用なので兼業ができますが、正社員だと複業禁止の会社は多い。一つの会社勤務だと今回のような事態になった場合、リスクが高すぎます。収入先を分散できれば、生活基盤の安定にもつながると思います。

 

柿本さん:

今後は「新しい働き方=リモートワーク」というだけでなく、副業解禁だったり、手当や保障面の充実だったり、様々な視点で働き方を考えるられるといいですよね。

 

今回の「新しい働き方」特集では、行政、企業、現場など、それぞれの立場でのリアルな実情を聞かせてもらいました。思い通りに進むことばかりではない反面、働き方がどんどん変わっている、また変えていくのは働いている当事者の私たちであることも事実です。今後もCHANTO WEBでは、女性の新しい働き方について考えていきます。

 

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取材・文/秋元沙織