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今さら聞けない…ダイバーシティって、結局なに?

仕事

2020.02.06

2020.03.12

近年「ダイバーシティ」と言われる取り組みが注目を集め、実際にダイバーシティを取り入れて経営を進めていく企業も増加しています。

よく耳にする言葉ではありますが、実はよくわかっていない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

ダイバーシティとは一体何なのか、詳しく見ていきましょう!

ダイバーシティとは?

カタカナで表記されることも多い「ダイバーシティ」とは、英語で表記すると「Diversity」。直訳すると「多様性」という意味を持つ言葉です。

 

人間というのは、外見も内面も様々な違いがあります。

例えば、国籍・人種・性別・年齢・ライフスタイル・宗教・学歴・職歴など、人によって大きく変わるもの。

 

その個性を尊重していこうとするのが「ダイバーシティ」なのです。

 

特に最近の日本では、「生きやすい社会を作ろう」という取り組みのなかで「ダイバーシティ」という言葉が使われています。

私たち個々人が周りの人の多様性を認めることはもちろんですが、企業側が雇用する人材の幅を広げたり、行政が同性カップルを結婚に相当する関係として認めるなどの社会的な動きも「ダイバーシティ」にあてはまります。

ダイバーシティに欠かせない“インクルージョン”

多くの場合、「ダイバーシティ」という言葉だけで使われることが多いですが、より正確に表現するためには、「インクルージョン」についても見逃せません。

 

「インクルージョン(Inclusion)」とは、「包括」「全てのものを包みこむ」「一つにまとめる」と意味を持つ言葉。

 

ダイバーシティを積極的に推進すること自体は好ましいのですが、多様性をもつ従業員同士がただ集まるだけでは衝突してしまい、まとまりのないものになってしまいます。

 

お互いの個性や価値観を受容し、認め合うことなくしてダイバーシティが実現することはありません。

 

このような「ダイバーシティ」と「インクルージョン」をセットとして考えることを「ダイバーシティ&インクルージョン」といいます。「ダイバーシティ(Diversity)」と「インクルージョン(Inclusion)」頭文字をとって、「D&I」と略されることもあります。

 

 

ダイバーシティの歴史は1960年代にさかのぼる

「ダイバーシティ」はここ数年で声高に叫ばれる様になったように思えますが、その歴史は1960年代にさかのぼります。

 

1964年、アメリカで公民権法が成立し、人種によって職場や公共施設、教育の場で差別することが禁じられ

この法律制定は、ダイバーシティの大きな一歩とされています。

 

しかし、法律が制定されたからといってすぐに差別がなくなるわけではありません。

その後も人種や性別が理由で雇用の機会が奪われたり、雇用条件に格差が生じるような事態が続いていました。

 

日本では1985年に男女雇用機会均等法、1999年には男女共同参画社会基本法が制定され、性別による差別をなくそうとする法制度が整えられました。

この段階では性差について注目されることが多く、人種や年齢、宗教、ライフスタイルなどの差別への関心度は高いとはいえませんでした。

ダイバーシティは人材不足を緩和する?

働く人にとって多くのメリットがあるダイバーシティですが、実は企業側に大きなメリットをもたらすことが分かっています。

 

たとえば、人材不足の緩和はメリットの一つとして挙げられるでしょう。

 

日本では、少子化や超高齢化社会などの背景により、労働人口が減ってきています。

れに伴って近年では就活のスタイルも変わってきており、就職する人数よりも求人数の方が上回る「売り手市場」の現象が起きています。

 

若年層を中心に、大企業での就労を求める求職者が増え、中小企業の求人には人材が集まらず、深刻な人手不足に悩んでいる企業も少なくありません。

 

人材不足になると、企業は経営が順調であっても倒産に追い込まれること可能性があります。

仕事を受注しても、作り手不足のために受注できる数が少なくなってしまい、収益が悪化して倒産するようなケースも。

 

そんなとき、経験や学歴など、採用要件を緩和することによって、多くの人材との接点を作り出すことができます。

 

ビジネスには、経営の戦略や構築、商品の製造、事務処理などあらゆる業務に人が必要です。企業側が「狭き門」としていた門を広げることにより、人材不足に陥ることなく、経営が成り立つことが期待できるようになるのです。

 

“働きやすさ”は離職率の低下に繋がる

かつては「会社のために身を粉にして働く!」という考え方がもてはやされていました。

 

しかし、現代では働き方に対する考え方が変わってきていて、仕事と私生活の両立、仕事へのやりがいや達成感、自身のスキルアップ、自身の能力の活用などを重要視する人が増えてきています。

 

また、子育てをや介護をしながら働く人や、病気や障がいがあっても働きたいと望んでいる人、海外から日本に職を求めてきた人など、「働く人」の多様化が進んできました。

 

そこで求められているのが「誰もが働きやすい」ということです。

 

多様化を認め、誰もが自分らしく働ける環境や制度を作ることは、従業員の満足度の向上につながり、離職率の低下が望めます。

 

ダイバーシティに積極的な企業が評価される時代に

現在、日本政府もダイバーシティの促進を推奨しており、ダイバーシティを取り組んでいることは高い評価につながります。

 

ダイバーシティを取り入れて、従業員の満足度の高まるような施策をすると、政府から表彰をされることもあり、企業実績を高めることができます。

 

こういった実績を作ることで、会社の認知度が上がり、復職率が上がったり、就職を希望する求職者が増加したり、従業員の士気が上がる効果が期待できるのです。

 

ダイバーシティが抱える課題とは?

ダイバーシティの取り組みには多くのメリットが存在していますが、一方で課題が発生しているのも事実です。

とくに見逃せない、3つの課題について詳しく見てみましょう。

 

①コミュニケーションが上手くとれなくなる

多種多様な人材を雇用するということは、異なる価値観を持った人が集結するということ。

 

企業としてダイバーシティ&インクルージョンを推進しても、個々人にまでその意識が浸透しているとは限りません。

そのため、個人間の衝突や摩擦が発生しやすくなってしまう可能性があります。

 

「あの人は子どもがいるから」「あの人は親の介護をしているから」「あの人は外国出身だから」など、先入観による無意識のハラスメントが発生してしまうような事態も予測できます。

 

企業として、そのような事態を避ける努力をすることが求められるのはもちろんですが、一人一人がバイアスをかけない物の見方を身に着けることが大切です。

 

②パフォーマンスの低下

コミュニケーションが良い方向で取れずに、ハラスメントなどが発生してしまうと、組織としての士気は下がり、パフォーマンスは低下していきます。

 

とくに、スキルアップや自分の能力を生かせるかどうかを重視して働いている人にとって、自分のパフォーマンスが発揮できない環境は居心地のいい場所とは言えません。

 

仕事の質が落ちるだけでなく、離職率が上がってしまう可能性もあるので、注意したい問題です。

 

③従業員満足度の低下

コミュニケーションが取りづらい環境や、パフォーマンスを思ったようにできないと感じると、いくら充実した制度があっても従業員の満足度は低いものになってしまいます

 

その結果、離職者が増えてしまう可能性も。

 

単に多様性のある人材を採用するだけではなく、多様な人材を受容する企業風土を創り上げていくことが必要不可欠だと言えるでしょう。

まずはダイバーシティを正しく理解するところから

多様な働き方が求められている今日、ダイバーシティを取り入れる企業が増えれば、「働く」という選択肢が前向きなものになるはずです。

また、企業としてもダイバーシティを取り入れることで社会的価値が高まり、“選ばれる企業”に成長することができます。

 

ダイバーシティを推進するためには、企業に全て丸投げして、私たちは何もしなくていいというわけでもありません。場合によっては、これまでの認識を180度転換しなくてはいけないことも。

 

いきなり意識を変えることは難しいかもしれませんが、まずは、ダイバーシティを正しく理解するところからはじめてみませんか?

 

文/佐藤仁美

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