ボードゲームはどう選ぶ!?親子向けのイチ押し作品も紹介!

「子どもにテレビゲームばかりさせたくない」「親も一緒に遊びたい」と思いながらも、家の中で何をして遊んだらいいのかわからないと悩む方は多いのではないでしょうか。

 

すぐに飽きないような、長く遊べる名作を選びたい…そんなときは、ボードゲームで遊んでみませんか?アナログなゲームなら、小さい子やテレビゲームが苦手なママも一緒に楽しめます。

 

今回は、世界中のボードゲームで遊び放題のカフェ「JELLY JELLY CAFE」オーナーの白坂翔さんに、ボードゲームの魅力や、白坂さんおすすめの親子で楽しめるボードゲームを教えていただきました。

 

  

 

▲オーナーの白坂さん。JELLY JELLY CAFE 池袋2号店にて

 

ボードゲームの種類


―――おもちゃ売り場などでいろんな種類の「ボードゲーム」が並んでいるのを見かけるのですが、どんな遊びなのかよくわからなくて…。すごろくや人生ゲームくらいしかイメージできないのですが、どんなゲームがあるんですか?

    

白坂さん:

2歳からできる本当に簡単なものから、かなり頭を使うものまで幅広いですね。「ジェンガ」みたいなバランスゲームとか、サイコロを振ってコマを進めるすごろく系、判断力やテクニックが必要なアクション系、心理戦や駆け引きをするブラフ系、記憶力が鍵となる記憶系、プレイヤーみんなで協力して目標を達成する協力系など、本当に様々です。広義の意味で、テーブルを囲んでアナログで遊ぶゲーム全般をボードゲームと呼んでいます。

 

―――そんなにいろんなタイプのゲームがあるんですね。だいたい何種類くらいあるんですか?

    

白坂さん:

世界中で、年間、何千個も新たなボードゲームが発売されるので、全部で何種類あるのか、僕も把握できていないんです…。この店に置いてあるだけでも500種類はあります。

現在親しまれているボードゲームはドイツのものが中心なのですが、ドイツの人にとっては、日本でいう漫画くらい身近な存在なんですよ。

 

 

子どもと遊ぶボードゲームを選ぶ基準


―――そんなにたくさんあると選ぶのが難しそうですね。選ぶとき、何か基準になるものはありますか?

 

白坂さん:

一番わかりやすいのは対象年齢ですが、あくまでも目安にすぎません。というのも、商品に明記されている対象年齢は作者が「だいたいこの歳なら遊べるかな」という感覚で設定しているので、本当にその年齢の子が楽しめるかはわからないんです。

 

一般的には対象年齢よりも少し上でないと難しい場合が多いので、10歳の子なら「6歳〜のゲームだからできそう」と考えていただければと思います。キッズ向けのゲームで大人が白熱することもあるので、いろいろ試すのが一番ですね。親御さんがうまくフォローできれば、逆に対象年齢以上のゲームを楽しめたりもします。

 

また、後ほどご紹介するゲームは、実際にその年齢層の子たちが楽しんで遊んでいるものばかりなので、よかったら参考にしてください。

    

ボードゲームの魅力


―――プロの方におすすめしていただけるのはありがたいです!子どもたちが夢中になるテレビゲームにはテレビゲームのよさがあるとは思いながらも、そればかりになってしまうのは避けたいという思いがありまして。アナログゲームの魅力はどんなところにあると思いますか?

 

白坂さん:

テレビゲームは複数人で遊べるものもありますが、画面を通して一緒に遊ぶというスタイルなので、ひとりでプレイするのが基本です。

 

一方、ボードゲームの場合は人と面と向かって遊ぶのが前提なので、コミュニケーションツールとしてよくできているなと思います。遊んでいるとそれぞれの性格が結構出たりするんですよ。例えば、割と慎重派とか、結構堅実なタイプとか、思い切りの良さがあるとか。ゲームを通して子どもの意外な一面に気づけたりするし、自然と会話が生まれるのでそこも魅力ですね。

 

―――確かに、ゲームって本性が出ますよね(笑)。ゲームを通じて親は子どものことをより理解できるし、子どものコミュニケーション能力も育まれそうですね。教育という観点で、ほかにも期待できることってありますか?

    

白坂さん:

小さい子に、ルールを守ることの大切さを教えることができますよね。例えば「はじめての果樹園」というゲームだと、順番にサイコロを振って出た色と同じ色のフルーツを取るんですが、2歳くらいの子はたいてい、サイコロを振って自分の番が終わってもまたすぐサイコロを振りたくなっちゃうんです。

 

そこで、「いま○○ちゃんがやったから、次はお母さんの番ね」と教えていくと、自然とルールを学べるし、順番を待つことができるようになるんです。

 

うちにも4歳の男の子がいて、将棋を一緒にやるんですけど、やっぱり勝ちたいからズルしたりするんですよね。斜めに進めないコマで斜めに進んじゃったりして。そんなときは「ルールを守れないとゲームは成り立たないんだよ」って教えています。

 

 

―――遊びながら子どもに大事なことを教えられるっていいですね。年齢が上がるとゲームから学ぶことも変わってきますか?

 

白坂さん:

そうですね。2歳向けのゲームは単純なものが多いのですが、3〜4歳向けだと少し複雑になり、“選択させる”ことも出てきます。

 

例えば、「パカパカお馬」というゲームでは、数字の書かれたサイコロと道具が描かれたサイコロの2つを同時に振ります。道具を全部そろえて、馬小屋にたどり着けたらゴールなのですが、サイコロを振るたびに出た目をみて、馬を進めるのか、道具をもらうのかを選ぶのです。どちらのほうがいいのか考えることを繰り返すことで、「考える力」が養われていくと思います。

 

4歳くらいになると覚えたルールを人に説明できるようにもなります。うちの子も、僕が教えたルールを「お母さんはやったことないから、僕が教えてあげる」って結構わかりやすく説明していて。ちゃんと理解できてるなって感心します。人に教えてあげる喜びや、ちゃんと説明できた達成感みたいなものも感じているようです。

 

小学校高学年くらいになると、ほかのプレイヤーが次にどう動くのかを想像しながら、戦略的に戦うゲームが多くなります。遊びながら「先を読む力」も鍛えられるんです。これって社会に出てからも役立つ力なんじゃないかな。

    

―――ボードゲームには魅力がいっぱいですね。親子で遊ぶのが楽しみになりますね!でも子どもの相手をするのがちょっと面倒なときも正直あります…。

    

白坂さん:

親としては、戦隊モノとか好きなアニメのDVDを見せているほうが楽ですよね。その間は黙っていてくれるから。でも、そればっかりでもいけないなっていう気持ちがあるので、何事もバランスかなと思います。僕も毎日将棋を一緒にやっているわけではないですから。

 

―――そうですよね、バランスって大事ですよね。子どもとボードゲームをするときの注意点などはありますか?

 

白坂さん:

まずは、ボードゲームを好きになってもらうことが大事なので、未就学児や小学校低学年くらいまでは、親は基本、負けてあげることが大事だと思います。たとえ子どもが負けてもそれを乗り越えてくれればいいのですが、小さい子はなかなかそうもいかないので。

 

物心ついたら、負けてあげるのはかえって失礼になります。実際、小学校高学年の甥っ子姪っ子とやるときには、僕は負けたことがないんです(笑)。相手の年齢などによって、使い分けてあげるといいと思います。ぜひ、親子で、ご家族でボードゲームを楽しんでいただきたいですね。

 

 

白坂さんイチ押しのボードゲームをご紹介!


白坂さんに、親子で遊べるイチ押しのボードゲームをうかがいました。遊び方とともにご紹介します!

 

キャプテン・リノ 

対象年齢:5歳以上、プレイ人数:2〜5人、プレイ時間:約5〜15分、価格:1,720円(JELLY ONLINE)

https://shop.jellyjellycafe.com/products/detail/68

         

今回ご紹介するのはドイツのメーカーが作った「キャプテン・リノ」。

 

遊び方はとってもシンプル。順番に、「壁カード」と「屋根カード」の順に積み上げていって、最初に屋根カードがなくなった人、もしくは途中で崩れてしまったら、その時点で手持ちの屋根カードが一番少ない人の勝ちです。屋根カードは最初にひとり5枚ずつ(2人プレイなら7枚)配られます。

 

まずは土台を置き、書かれた指示通りに壁カードを置きます。土台は2種類あって、1階の壁を1枚にすると難易度が上がります。

 

今回は1階の壁が2枚バージョンで始めます。

 

順番にカードを置いていくのですが、ただ高く積み上げていけばいいわけではありません。「ウノ」のように、「屋根カード」にリバース(プレイヤーの順番を逆回りにする)やスキップ(次のプレイヤーの順番をとばす)という指示が書かれているのが面白いところ。

 


カードを高く積み上げていくだけでも面白いのですが、ゲームをさらに面白くするアイテムとして、「キャプテン・リノ」のコマがあります。「キャプテン・リノ」マークの屋根カードが置かれたら、次のプレイヤーはリノのコマを屋根の上に置かなければならないのです。コマは1つだけなので、その次にリノの屋根カードを置かれたら、下の階からリノのコマをとって一番上の屋根カードに置きます。

 

高くなればなるほどバランスを取るのが難しくなっていきますが、リノは屋根の中央ではなく、リノマークのところに置かなければならないので、難易度が上がります。

 

下の階にいる「リノ」を取って、一番上にそーっとのせますが…

ぐらぐら…ぐらぐら…あ、危な〜い!

 

バラバラバラバラ〜…とうとう崩れてしまいました。

こんな感じで、ぜひお子さんと遊んでみてください!大人が崩すと子どもは大喜び。ハラハラドキドキ感を楽しんでくださいね。

 

次回から、年齢別に楽しめる世界のボードゲームをご紹介します!


 

取材協力 JELLY JELLY CAFE


子どもから大人まで楽しめるボードゲームカフェ。現在、首都圏9店舗のほか、名古屋、大阪、福岡にも展開。世界中のボードゲームを多数取り揃えているほか、初心者1人で行っても楽しめるイベントも開催している。https://jellyjellycafe.com/

 

取材・文/田川志乃 撮影/masacova!

田川志乃

フリーライター。1児のママ。食や子育て、身近な生活に関する記事を中心に執筆中。