2019.05.04
お金との向き合い方には個人差があるもの。「できるだけ貯めておきたい!」という方もいれば「ある分だけパーッと使ってしまいたい!」なんて方もいるでしょう。どちらにもメリット・デメリットがありますよね。
自分一人なら大した問題にならないことも多いのですが、「いざ結婚!」となると話は別です。パートナーと金銭感覚が合わなければ、お互いのお金の使い方について、モヤモヤすることも多くなるでしょう。
夫婦の離婚理由にもなり得る「金銭感覚の違い」ですが、どのように問題解決するべきなのでしょうか。夫婦円満のコツを見てみましょう。
■「金銭感覚が全て同じ」はあり得ないこと
夫婦間の金銭感覚の違いで悩んだとき、最初に頭に入れておきたいのは「金銭感覚が完全に一致する人間など、この世に存在しない」ということです。
金銭感覚は、お金をどう使い、どう付き合っていくのかという感覚ですが、非常に大きな個人差があります。「使う」「貯める」のどちらを重視するのかによって、タイプが変わってくるでしょう。
お金を使うペースによっては「おおむね似ている」と安心することもあるかもしれません。しかし「どのような対象にどれぐらいのお金を支払えるのか」というのは、それぞれの趣味・嗜好にも大きく関わってくるポイント。完全に一致させるのは、非常に難しいのです。
例えば、女性が化粧品に支払う5,000円に対して、「高い!」と思う男性もいるでしょう。一方で同じ5,000円でも、男性がプラモデルを購入した途端、「無駄!」と思う女性もいるのではないでしょうか。
どちらが「高くて無駄」なのかは、他人が勝手に決められるものではありません。どんなアイテムが必要なのか、大切なのかどうかは、その人自身にしかわからないことも多いのです。
夫婦間の金銭感覚の違いで悩んだときには、まずこの原則を頭に入れておきましょう。金銭感覚が完全に一致する夫婦など、この世に存在しないのです。
■大切なのは相手の「良さ」を認めること
金銭感覚の違いが当たり前だとしたら、いったいどのように夫婦の問題を解決すれば良いのでしょうか。「違うのが当たり前」である以上、どちらか一方の価値観だけを相手に押し付けるのはオススメできません。押し付けられた側のストレスが増大し、夫婦関係が悪化してしまう可能性があります。
現代の日本においては、「将来のために貯める」ことが美徳とされていますが、「今の楽しみのために使う」ということも、実は非常に大切なポイントであるはず。お金とは、使うためにあるものだからです。
どのような金銭感覚を持つ相手であったとしても、「良い面」というのは必ずあります。
そして「金銭感覚が違う」ということは、「自分にはない良いところを、相手が持っている」ということでもあるのです。まずはここを認めて、夫婦関係をよくするためのスタートラインに立ちましょう!
■夫婦の話し合いをスタートしよう
「貯める」ことにも「使う」ことにもメリットはありますが、夫婦のこれからや子どもの将来を考えると、やはりそれなりのバランスは意識したいところです。パートナーに「全く貯蓄の意志がない!」ような場合には、やはり困ってしまいますよね。
こんなときには、具体的な数字を持って「家計会議」を開催しましょう。
パートナーの金銭感覚に不満を抱いたら、ぜひ今のお金の流れを明確化してみてください。そしてそれを、相手にわかりやすく提示した上で、自分自身の提案をしてみるのです。
もちろんお金の流れを明確にすると、相手から別の言い分が出てくる可能性もあります。お互いの良さを認め合えている夫婦であれば、それぞれの意見を尊重し合いながら、バランスのとれた家計を実現できるでしょう。
■苦手分野は分業制で対応しよう
金銭感覚は、子どもの頃からの生活習慣の積み重ねで決定されるもの。変えろと言われても、すぐに対応できるとは限りません。苦手な分野があるのであれば、それをカバーできる「分業制」を採用するのがオススメです。
もしあなたが「夫の無駄遣いに悩む妻」であるなら、いっそのこと家計のやりくりをお任せしてみるのも良いでしょう。「生活費を支払って、余った分は好きに使っていいよ」と伝えれば、夫なりにお金の使い方を工夫していくことでしょう。
夫に渡したお金は「残らないもの」と思っていれば、妻のストレスが必要以上に溜まることはありません。夫に渡す分から、事前に「貯蓄分」を分けておきましょう。
生活費の負担金額や、理想の貯蓄割合は、生活環境によっても変わってくるものです。分業制で挑むときには特に、お金の流れを明確化し、いつでも話し合える環境を整えておくことが大切です。
■まとめ
夫婦間の、金銭にまつわるトラブルは非常に多いもの。実際に、金銭感覚の違いから離婚に発展してしまうようなケースも少なくありません。夫婦だからこそ、デリケートな問題だと言えるでしょう。
特に結婚直後は、お互いの金銭感覚の違いが表面化し、トラブルになりやすい時期だと言えます。「お金の話はしづらいから」なんて遠慮するのではなく、ぜひ積極的に家計会議を開いてみてください。
お互いの考え方がオープンになることで、徐々に「相手を受け入れる姿勢」も身についていくはずです。「幼いころから身につけて来た、自分一人の金銭感覚」ではなく、「夫婦として家族として生活していくための、新しい金銭感覚」を身につけていけるのではないでしょうか。