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家事分担は「妻が9割」を解消する方法

家事

2021.10.13

夫婦で家事分担するイメージ

共働き世帯にとっては、仕事に加え家事や育児と大忙し。「風呂掃除はわりとやってる」「子どもの寝かしつけは毎日」など、家事に対する貢献度は人それぞれ。ピジョン株式会社の調査によると、妻の家事貢献度が約9割なのに対し、夫は約6割。家事分担しているつもりでも、妻の負担が大きい現実。

 

うまくいかないのは、家事に関する認識のズレ「家事ズレ」だと言われています。家事ジャーナリストの山田亮さんに、その解消法を伺いました。

「食器洗い」は果たしてどこまで含むのか

—— そもそも家事に関する認識ズレはなぜ起こるのでしょうか?

 

山田さん:

それは夫婦が「他人」だからです。二人が出会う前にはそれぞれの暮らし、つまり、実家での生活があります。まったく違う家庭環境で育った者同士が結婚するんですから、ズレがあって当然だと思います。

 

例えば、「食器洗っておいたよ」というパートナーに「ありがとう」と言ってキッチンへ行くと、シンクがびしょびしょ。「シンクをキレイにするまでが食器洗いなんだけどなあ…」と思う人もいるかもしれません。でも相手にとっては、「食器を洗うだけ」が家事なんです。

 

他にも妻が「洗濯物しておくよ」と言いながら、柔軟剤を目分量で投入!夫が「それ多すぎない?もう少し減らしてよ」なんて言おうものなら、即刻ケンカが始まってしまうかも…。

 

こうした家事ズレは、決してゼロにはなりません!言うなれば家事は「異文化交流」。家事ズレを完全に解消するのは難しい、と割りきってからがスタートだと思います。

「家事は家の政治」夫婦で交渉・折り合いを

—— ゼロにはならない家事ズレ。なぜ起こるとお考えですか?

 

山田さん:

家事における認識のズレは「夫婦間のコミュニケーション量」と「お互いの歩み寄り方」によって変化されます。

 

例えば、コミュニケーション量と歩み寄りが少ない夫婦は関わりが少ないので、ズレに関する言い合いなどは起こりません。しかし、ズレはしっかりと存在し、夫婦で協力できている満足感は低いでしょう。いわば「無風」状態。赤の他人がそれぞれ生活している感覚かもしれません。

 

そんな夫婦が会話を重ねていき、共に家事をするようになると、ズレがあったとしても「協力し合えている」満足感は以前より高まります。とはいえ、少なからずイライラは募ります。

 

共同で家事をすればするほど、お互いの生活感の違いによる「異文化衝突」が起きるでしょう。ここで「私の家事が正しい」「俺のやり方を尊重してくれ」と主張し合うと、すぐに無風状態に戻るので注意が必要です。

 

夫婦間の「異文化交流」で必要なのは、相互理解や歩み寄り、それに伴う行動です。それは企業が「ダイバーシティ&インクルージョン」を取り入れるのと同じこと。

 

家事も「家政=家の政治」ですから、お互い歩み寄って、折り合いをつけていけるといいですよね。その結果、家事の認識ズレが次第に減って、コミュニケーション量に関わらず、良好な家庭が築けるようになるでしょう。

家事分担はアイデア2倍で手間半分

—— 家事の認識のズレを減らすために、夫婦がお互いに歩み寄るコツはありますか?

 

山田さん:

合い言葉は「2人でやるとアイデア2倍・手間半分」です。大人が2人いるんですから、お互いのいいところを活かさないのはもったいない。苦手な部分を補完し合って、家事を楽しめるといいですよね。

 

家事分担する際は、「妻は料理や洗濯、夫は掃除」など家事の種類で分ける場合もあれば、「朝の家事は夫が、夜の家事は妻が担当」など、時間帯で区切る方法もあります。お互いの得意・不得意を活かしながら、上手に分担してみてく下さい。

 

—— パートナーに家事の認識のズレを指摘したいとき、波風立てずにどう伝えればいいのでしょう?

 

山田さん:

パートナーのズレを伝えたい時は、「今日も仕事お疲れ様。こっちは会議ばっかりの日でさぁ。そういえば、昨日タオル畳んでくれてありがとう。ちょっと斬新な畳み方だったかな」のように、“話のついで”にさりげなく添えるのがポイントです。

 

人は自分にとって都合の悪い話題よりも、都合のいい話題を好む習性があります。わざわざ話し合いの時間を設ける必要はありません。例えば「○○をやってくれてありがとう」などのお礼を伝えた後で、家事ズレを伝えるだけで、相手がより受け入れやすくなるでしょう。

 

お互いの家事の常識を見せ合いながら、なるべく摩擦を少なく、ズレを楽しむ。そんなマインドが持てたら、日々の家事が楽しくなると思います。

 

PROFILE 山田亮さん

家事ジャーナリスト・山田亮さん

家事ジャーナリスト、社会福祉士、佛教大学非常勤講師。1967年香川県生まれ。楽器メーカー営業や百貨店業務などを経験しながら社会福祉を勉強し、通信制大学、大学院を修了。当時大学助手だった妻と結婚し主夫に。長年の家事経験から家事ジャーナリストとして情報提供や家事指導を行う。

監修/山田亮 取材・構成/金指 歩
※参考記事:ピジョン株式会社「イマドキ夫婦の家事・育児に関する調査」(2020年11月実施)

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